アジア歴訪のヒラリー・クリントン米国務長官にとって最大の課題は、世界で第一位と第二位にある米国債の引き受け手である中国と日本に、米国債買い継続して貰う約束を取り付けることにあった。
それがなくては、オバマ米大統領が打ち上げた約73兆円の景気対策法の資金調達が出来ない。頼まれる側の中国と日本は、アメリカ経済が破綻して米国債がタダの紙くずになることを恐れている。
と言って米国債買いの継続を断れば、トタでアメリカ経済は破綻の道に向かってしまう。オバマ米大統領が打ち上げた景気対策法が絵に描いたモチになるからである。結局は中国も日本も渋々米国債の買い増しに応じるしかない。フランスのAFPは北京から次の様に伝えてきた。
<(2月21日 AFP)中国訪問中のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は21日、中国で楊潔チ(Yang Jiechi)外相と会談した。
会談後の会見でクリントン国務長官は「引き続き中国が米国債を信頼していることを感謝する」と述べ、中国による米国債買いの継続に感謝の意を表明した。
米政府資料によると08年12月時点での中国の米国債保有残高は6862億ドル(約64兆円)で世界最大。バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が前週署名した7870億ドル(約73兆円)の景気対策法への資金調達には、中国による米国債買いの継続が不可欠とみられている。
同じ会見で楊外相は、中国が米国の財政政策から大きく道を外れることはないと示唆したものの、具体案は述べなかった。
クリントン長官はアジア歴訪の最後の訪問国となる中国でこの後、21日中に胡錦濤(Hu Jintao)国家主席と温家宝(Wen Jiabao)首相と相次いで会談する。(c)AFP>
杜父魚ブログの全記事・索引リスト
2924 米国債買いの継続が焦点 古沢襄
未分類
コメント