麻生総理が「郵政民営化には賛成ではなかった」とチラッと漏らした。小泉(元総理)が出張ってきて「笑っちゃう」と一蹴。麻生、前言すぐ取り消し。
筑豊のヤマ師も横須賀のテキ屋には歯が立たねえ。「花と龍」も、喧嘩では関東ヤクザにはまるで勝負にならぬの図式。
しかしオラは、麻生ヤマ師総理の言はかなり的を突いている。というか、かなり本音だったのだと思う。閣僚に野田聖子ちゃんや中曽根ジュニアなど、「郵政造反組」を起用していることからも分かる。問題は麻生が小泉に凄まれてすぐ撤回したことだ―――
小泉行革。必ずしも善政だった、と麻生も国民も本心では思っていない。特に国民・有権者、あの行革・規制緩和。何となく胡散臭く感じ始めている。郵政解散では「猫騙し」に罹って3分の2議席を与えてしまったが、格差は拡大、地方は疲弊。実は後悔、臍(ほぞ)を噛んでいる・・
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と、そのくらいの世の中の空気、ゴルゴ13しか読まなくてもKYすることは出来る。「最近の自民党政治は国民政党としては少しズレている」との自らのカン。それを敏感に嗅ぎ取り、後先も考えずについボロッ。本音漏らしちまった麻生のタロちゃん。
郵政民営化に代表される小泉行革。その評価は、国民やマスコミが猫騙し―――罹って酔わされているときは、行け行けドンドン「もっとやれ」。なかでも新聞・テレビが一番騙されて、真紀子や百合や姫ダルマ。不見転芸者にまでヨイショした。
それでも国民への催眠術、あとを継いだる晋三の、内閣のころになると醒めてきて、晋ちゃんの化けの皮もあらわれて、支持率低下と参院選。参院選にいたっては、ボロ負け馬糞の川流れ。
そもそも小泉行革は、真の行革には非ずして「自民党をぶっ壊す」。その合言葉の帰すところ・・・長きにわたって経世会(旧・田中派)、独占したる利権地図。これ塗り替えることこそ狙いにて、雁字搦(がんじがら)めの土建屋の道路公団は失敗し、中途半端に終わりなば、残る逓信族郵政の、牙城に全力投入す。
そんな郵政改革がもたらした「かんぽの宿」のインチキは、鳩山あっさり暴露して、慌てた平蔵・宮内のハゲタカリーマンオリックス。泣きついたかどうかは知らねども横須賀テキ屋のお出ましよ。
今更言っても詮ないが、瀕死の麻生内閣が、起死回生の一発を、もしやる気があれば唯一つ。「小泉行革の否定・その全面見直し」―――これ以外に方途なし。
未曽有の経済恐慌克服の、ためにオバマが打ち出した、大型景気対策が、うまく行くかどうかは分らねど、少なくともアメちゃん合衆国。前政権(ブッシュ)やその前の、クリントン時代のやり方を、全面的に見直しし、富裕層には課税する。金融博打は規制する。格差の是正を推し進め、地方と中間層の活力取り戻す。これぞ改革、ジョンフォード。シェーン・カムバック開拓者魂。
どこの国でも同じこと。反省や見直しなくして前進なし。「政局」よりも「政策」と、心からそういう風に思うなら、これぞと思う政策を、信念もって堂々と主張し実行する。それぞ政治家、一国の総理。
引退するヨコスカにちょと脅されて、縮み上る。自党のこととはいいながら、過去の失政の「総括」も、きちんと出来ない政権を、国民が支持する筈はなし。
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2949 行革?利権の移譲よ 山堂コラム

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