■1.「白い煙が見えます。温泉のようです」■
TBS『NEWS23』のニュース・キャスターだった筑紫哲也氏の偏向報道ぶりは国際派日本人養成講座451号「筑紫哲也の描く異界」で紹介したが、この人の「異界人」ぶりは、 際立っている。
阪神・淡路大震災の際には、ヘリコプターで現地に飛び、あちこちで火災が起こっている様に、「白い煙が見えます。温泉のようです」と口走った。白い煙の下で多くの人が焼け死んでいるかも知れないなどとは、考えもしないようだ。
ヘリコプターが地上に降りると、スーパーマーケットに並ぶ被災者の長蛇の列に近づいて「社会主義の国みたいですね」。
その後、都市災害の専門家と並んで歩いている際には、右手の人差し指と薬指に煙草を挟んでいる様子が映し出された。瓦礫の中には生存者もいる可能性があり、ガス漏れの恐れもある中を煙草片手に歩いている姿をテレビで見た女性は、こう語っている。
友人と三人でテレビを見ていて、タバコがハッキリ映し出されたとき、なにコレ、ふざけるんじゃない! と思わず叫んでしまった。その後TBSに抗議の電話をいれたけどぜんぜん繋がらなかった。
TBSに繋がらなかったのは、抗議の電話が殺到していたからだろう。しかし、これでも懲りないのが、筑紫氏の本領のようだ。
異様な発言ぶりは、北朝鮮の拉致事件の際にも発揮された。平成14(2002)年9月に小泉首相が電撃的な北朝鮮訪問を行い、金正日が拉致の事実を認めた後で、一月ほど経った『多事争論』の中で、こう発言したのである。
拉致された人、そして亡くなった人たちに何らかの過失があったとすれば、それは「日本人」に生まれたということでしょう。
日本人に生まれたことを「過失」と言い、拉致され殺された人たちにも責任があったとする思考は、常軌を逸している。拉致被害者の家族の気持ちを逆なでする発言である。
筑紫哲也氏は、普通の日本国民に対しては、一片の同情心も持たない人間のようだ。
■2.犯罪報道における民族差別■
筑紫哲也氏はオウムや北朝鮮拉致の被害者、大震災の被災者など一般国民には、一片の同情も見せないが、逆に深い同情心を寄せる人々がいる。北朝鮮、韓国、中国などの近隣諸国、および、国内では同和団体などの「弱者」である。
平成18(2006)年5月12日に各局が一斉に報じた在日韓国人・禹時允(ウ・シユン)による過去最大級の覚醒剤密輸事件も、『NEWS23』のみは報じなかった。ところが、その4日後に日本人共犯者2人が逮捕されたニュースは報じている。この時はさすがにナレーションで禹時允の名は紹介されたものの、彼が在日韓国人であるという事実は伝えられなかった。
平成17(2005)年4月に、韓国籍の牧師・金保(通称:永田保)が信者の少女に性的暴行を加えたとして逮捕された事件に関しても、『NEWS23』は「『神の祝福』牧師が少女に暴行 逮捕(婦女暴行容疑)永田こと金保容疑者」(4月6日)と報じたのみで、金保が韓国籍である事実を全く伝えていない。
ところが、同年11月30日に、ペルー人が女児殺害した時には、「広島女児殺害事件 ペルー人の男を逮捕」と、名前でなく国籍を暴露している。
同様な配慮は北朝鮮に対しても見られる。平成15(2003)年5月におきた在日朝鮮人系商社「明伸」による北朝鮮へのミサイル部品不正輸出事件では各局が大きく報道しているにも関わらず、『NEWS23』は「部品供給をしているのは日本でした」などとナレーションを入れ、「明伸」が在日朝鮮人系企業であることは伏せたままだった。
平成17(2005)年10月に、拉致被害者を監禁したとされる朝鮮総連系病院に捜査のメスが入った時には、『NEWS23』は拉致との関連を伏せ、単なる薬事法違反事件であるかのように報じた。おまけに、在日朝鮮人たちが捜査にあたる警官を取り囲んで罵り暴力を振るう映像も、他局が報じて日本社会を騒然とさせたのだが、『NEWS23』は報道しなかった。
犯罪者・犯罪企業が韓国籍や北朝鮮籍の場合だけ、その国籍を隠したり、犯罪そのものを報じないというのは、あからさまな民族差別である。
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