米国マスコミ界も金融界なみの大不況。つぎつぎと名門紙、老舗メディアが廃刊している。
名門マスコミといえば『タイム』。世界最大の週刊誌。
そのタイムは時代の波に乗ろうと、ワーナーと合併し、さらにAOLと合併し、いまの社名はタイムワーナー社。いったい何の会社か分からない。
CATV、インターネット、出版事業など、08年まで快進撃をつづけ、マスコミのビジネスモデルのお手本だった。
08年第四四半期、一気に赤字転落。その金額も破天荒の160億ドル(邦貨換算で一兆四千億円)。原因はCATVの不振と言われるが、処理の仕方如何では、TIME誌廃刊の危機もあるという。(えっ。我が四十年以上の愛読誌が消える? それはないでしょ)。
唯一の延命法はタイム出版部門だけスピンオフ(切り離し)だろう。
米コロラド州デンバーの『ロッキー・マウンテン・ニュース』が09年二月末で廃刊となったことが分かった。
同紙は1859年創業、コロラド州ではもっとも伝統ある日刊紙、発行部数22万部だった。
ロッキーの雪解け水のように08年に1600万ドルの赤字をだした。
かくして米国では過去わずか三ケ月間で新聞33紙が倒産、全米最大のメディア王国=ハースト社(ニューヨーク州)も数紙の廃刊方針を鮮明にした。
とくにサンフランシスコの老舗新聞『サンフランシスコ・クロニクル』など数紙の廃刊の噂がカリフォルニアを駆けめぐっている。
日本でも著しい赤字転落の朝日新聞が廃刊にならないと誰が断言できるだろう?
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