3013 小沢の無念・断念・残念 平井修一

政治のことはよく知らないが、大体こういうことだろう。
小沢:政策を実現するのが目的・優先事項であり、そのための手段・形は二の次だ。大連立もひとつの形だ。
鳩菅:大連立なんてあり得ない。反自民の民主党主導の連立政権を創るのが優先事項だ。それができれば政策はいかようにでもできる。一点突破全面展開だ。
議論を煮詰めれば「多党制の連合戦線」VS「民主一党独裁」。小沢の現実キャッシュ路線と鳩菅の教条ドリーム路線。突き詰めれば体質が違う。鳩菅は「選挙に勝てるから」小沢を担いでいるだけだ。
それが揺らぎだした。
<民主党の小沢一郎代表は10日、党本部で記者会見し、自らの進退について、「私の政治家としての最大の目標は政権交代」と続投に意欲を示す一方で、「そのためには総選挙で勝利を得なければならない。今後の行動基準をそこに置いて判断したい」と述べた。違法献金事件の捜査状況や世論の動向を見極めながら、次期衆院選への影響を踏まえ進退を判断する考えを初めて示したものだ>(毎日3月10日)
小沢を弾頭に据えれば一点突破できる、総選挙に勝てる、政権を取れる、と民主党は押せ押せでやってきた。支持率も右肩上がりで上昇してきた。これが小沢発西松スキャンダルで下がり始めた。好事魔多し。すべての作戦が白紙になった。
民主党は今はなす術なし、拱手傍観、呆然としている。昨日までは「小沢なら勝てる」、今日は「小沢では勝てない」となりつつある。
小沢が代表を降りれば彼の政治生命は終わり。降りなくても疑惑の責任を取って少なくとも閉門蟄居は免れないから、求心力は一気に低下する。現職、前職、元職と彼の秘書軍団は捜査対象になってきた。外堀、内堀が埋められて捜査は本丸に迫りつつある。
小沢の美学としては辞任しかなかろう。「いずれにしましても国民の不信を招いたこと、その監督責任はすべて私にあり、責任をとって民主党代表を辞任したいと思います」と言うしかない。
無念だろうが、ここで断念しなければ晩節を汚す。残念だろうが退き時である。
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