3016 小沢龍馬が逝く 平井修一

小沢一郎を「平成の坂本龍馬」と呼んだ人がいると知ってびっくりした。
<鳩山幹事長は11日夜、都内での党衆院議員の出版記念パーティーで、「政府中枢と検察で何らかの会話が交わされていた可能性が極めて濃い」と強調。小沢氏側近の平野貞夫・元参院議員も同日、国会内で講演し、「権力側が『小沢側が悪人』というイメージを植え付けている。平成の坂本龍馬が政治的に暗殺されかかっている」と語った。ただ、こうした検察批判には、党内でも「検察を刺激して逆効果」「印象が悪い」と懸念する声が根強い>(2009年3月12日 読売新聞)
平野貞夫とは何者か。ネットで調べた。
<1935年高知県生まれ。59年、衆議院事務局に就職。92年、参議院議員初当選。自由民主党入党。翌93年、新生党結成に参加。94年、新進党結成に参加。98年、自由党結成に参加。03年、自由、民主両党の合併に伴い民主党に入党。2期12年参議院議員を歴任>
75歳の大ベテランだが、「趣味は小沢一郎」というような方のようだ。
平野はブログ「平野貞夫の国づくり人づくり政治講座」を2009年3月6日から始めた。それには「筆者 : 土佐南学会代表 平野貞夫、発行 : 一般財団法人 国づくり人づくり財
団」とある。折悪しく小沢疑惑の真っ最中である。
<永田町で45年を過ごした経験を元に、「日本の将来を託せる政治家の育成」のために自身の体験と理論の全てを注入いたします。「人間と政治」「日本人と政治」「日本の議会政治」等の問題を解明し、さらに時々の政治問題なども分析して解説していきます>
75歳にしてこのエネルギーには脱帽するが、その源はなんなのか。
<太平洋戦争の敗戦
ショックを受けた父の影響で「学校の成績を良くして出世することを考えるな。般若心経と俳句を勉強しておけば悪人にはならない」という教育を受けた。そのせいか、原始的アナーキズムとニヒリズムを持っている・・・>
般若心経と俳句を勉強するとアナーキズムとニヒリズムに至るのだろうか。
ウィキによればアナーキズム(無政府主義)とは、
<国家を廃絶し、自由な個人から構成される、相互扶助を基調とする小さな地域共同社会または中間的集団の確立を主張する思想>
ニヒリズム (虚無主義)とは、
<人間の存在には意義、目的、理解できるような真理、本質的な価値などがないと主張する哲学的な立場>
「人間なんぞ無意味な存在であり、国家も不要、緩やかで自由な共生社会があればそれで十分」というような思想なのだろうか。
平野はこうも語っている。
<例えば吉田茂さんも「人間としてのアナーキズム」があるのですね。それで坂本龍馬もそうですね。権力につきたくない。権力を逃避する。その代表者として幸徳秋水は見直すべき人物の1人であると思います>
吉田も龍馬も幸徳秋水も小沢もアナーキストということか。
それにしても小沢は権力につきたい、権力を奪取したいという、およそ権力欲の権化のような人だと思うが、一体全体、小沢のどこが龍馬なのだろう。
龍馬は維新の絵図面を書き回天に尽力した一人である。小沢がやろうとしているのは自治労と日教組に国をゆだねるというアナーキズム&ニヒリズム的な「亡国・反米・ばらまき」の3点セットである。
ゼネコンから違法な献金を受け、贈収賄の嫌疑があり、国民から政治資金をちょろまかした疑惑さえある小沢と龍馬を重ねるとは噴飯ものである。
<この1年間の政治を振り返ると、「政の心」を失い、憲法の原理や議会政治の常識を失った最悪の時期であった。
吉田茂、林譲治、前尾繁三郎といった人々が自民党の主流として活躍していた時代、彼らは政治に「理性と理想と人間性」を導入することを最大の課題としていた。2世、3世が政治家となることで、利権の勉強ばかりで政治の理想と理性を学ぼうとせず、酒と金にうつつを抜かすようになった。
政権のタライ廻しを3回も続けることが、天の道にいかに反するものであるか。麻生太郎首相に言いたいことは、「政治家である前に人間であれ」という、祖父の言葉である>
「利権の勉強ばかり」していたのは2世の小沢もそうだったのではないのか。小沢マネー30億円づくりに平野は与していたのではないか。
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