3064 逮捕の女性記者たちは平壌に移送か 古沢襄

韓国の三大紙は、朝鮮日報、中央日報、東亜日報といわれている。部数230万部の朝鮮日報が最も歴史が古く、金大中・盧武鉉政権に批判的な論調を掲げてきたことから、保守紙と目されている。
韓国のメデイアは大なり小なり反日的な傾向があるが、その中で朝鮮日報は東京特派員から知日派が輩出してきたことから、他紙から”親日的傾向”と批判されることもあった。
これと対照的なのは東亜日報。発行部数は200万部だが、韓国の朝日新聞と評され、知識人に読者が多い。当初は金大中・盧武鉉政権に好意的な論調があったが、批判紙に転じて、むしろ政論よりも生活重視の論調が多くなっている。ただ捏造記事が多いところから私は敬遠してきた。
ウイキペデイアによれば代表的な捏造記事には次の様なものがある。
①1936年のベルリンオリンピックで、マラソン競技で金メダルを獲得した朝鮮半島出身の孫基禎選手の胸の日の丸を意図的に抹消して掲載し、11ヶ月の停刊処分を受けた。
②2005年10月3日(日本語版HP)、東亜日報は当時訪韓していた漫画家・ちばてつやへのインタビューと称する記事を掲載。当時話題となっていた『マンガ 嫌韓流』について氏が「日本の作家を代表して謝罪します」とコメントしたと掲載し、ちばてつやプロダクションから抗議を受けたことがある。
その東亜日報が、北朝鮮抑留の女性記者が平壌に移送かという観測記事を書いている。情報ソースは図們のある情報筋とあるから中国筋の現地情報ではないか。
また朝鮮日報が逃げた米国人カメラ記者のミチー・コース氏と中国人ガイドA氏が中国の国境警備隊に逮捕された報じているのに対して「事実ではない」と否定、自由な身にあるとしている。これも中国筋の情報であろう。
<中国・吉林省図們の北朝鮮国境付近の豆満江(トゥマンカン)で取材をしていたところ、17日に抑留された米国人女性記者2人が、平壌(ピョンヤン)に移送されたことが分かった。
図們のある情報筋によると、米「カレントTV」の韓国系ユナ・リー、中国系ルーラ・リン記者は、国境を越えて拘束され、平壌に移送された後、調査を受けている。
同筋は、越境して拘束され、平壌に移送されるケースは極めて異例であり、国籍が米国であるうえ、ヒラリー・クリントン国務長官まで関心を示しているので、平壌に移送した後、交渉結果によって釈放するかどうかを決定するものと見える、と話した。
同筋は、「平壌に移送したのは、事案が重大でもあるが、今回の事件で、北朝鮮が最大限多くの利を得るための目的もあるだろう」と述べた。このため、釈放交渉が長びく可能性があると見通した。
また別の情報筋は、北朝鮮に抑留された2人の女性記者と取材に同行した米国人カメラ記者のミチー・コース氏と中国人ガイドA氏の行方について、「中国の国境警備隊に逮捕されたという報道があるが、事実ではない」と話した。
同筋は、「2人の女性記者が拘束されたことを、コース氏とA氏が中国の公安当局に通報した。辺境に設置された中国側の監視カメラに撮られて、逮捕されたのではない」と述べた。また、彼らは「越境」しておらず、特に処罰される事案でもないため、通報者として調査を終えた後、自由な状態だと、同筋は伝えた。彼らが外部に姿を現わさないのは、自分たちの判断による、と付け加えた。
いっぽう、女性記者たちが国境地帯で「誤って」で国境を越えたという一部の説明に対しては、現地の実情と合わないという意見が多い。取材チームが越境したと推定される豆満江は、わざわざ行かなければ入ることができない地域だからだ。したがって「誤って」越えることはないというのが、現地住民や当地の事情に詳しい人々の意見だ。(東亜日報)>
杜父魚ブログの全記事・索引リスト

コメント

タイトルとURLをコピーしました