中国が半世紀掛けて海軍力を充実させ、さらには向こう十年以内に空母二隻体制にすると豪語している。
同様にG20サミットのロビィで世界の関心が集まったのは中国の次の通貨戦略だった。周小川は、この時点では{SDRを通貨に}を主張し、米国が狼狽した。
中国の長期戦略は、それが達成できるかどうかは別として、米国に並ぶ経済覇権の確立である。そのためには人民元を、ハードカレンシーとして、もっと高級化する。やがて日本円を駆逐し、アジア一帯で通用する新「人民元」(これを『華元』と呼ぶ)として、嘗ての宋銭、明銭のような経済覇権を確立することにある。
半世紀まで、誰も中国の軍事的躍進を予想しなかった。
いまから半世紀後、中国が世界に通用する新通貨を確立するなんて?ドルに代替できる通貨を確立するなんて、いまは夢でも、こつこつと励めば実現できないこともないだろう。
「中国は4月23日、金保有が2003年の金解禁以来、454トンから、08年統計で1054トンになった、これは世界第五位であると公表した」(ヘラルトトリビューン、09年4月25日付け)。
新人民元の金本位制移行という未来のシナリオは着々と進んでいることにならないか。
ちなみに全世界で金保有が1000トンを越えるのは六カ国。日本は金保有が先進国の中で一番少ない(ちなみに金備蓄一番の米国は8000トン、日本はわずかに763トン)。
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