3279 親中派オーストラリアが軍備強化 宮崎正弘

あの親中派のオーストラリアさえ、中国の軍事的脅威に本格的に対抗する。十年ぶりの豪『国防白書』は中国の海軍力とどうバランスをとるかを基軸に・・・。
いよいよもって中国の軍事力の脅威を報道しないのは日本のマスゴミだけになった。
否、報じてはいるものの、それは淡々と中国の軍事力が増加していると事実を客観的に羅列して小さく記事にしていても、実際の数字や員数など後追い記事もなければ脅威を分析する識者のコメントがつくのは産経新聞と読売新聞くらいだ。だから日本の読者の大半は中国の軍事大国ぶりの詳細を知らない。
オーストラリア政府。ラッド首相は親中派の典型的政治家。外務省キャリアの中国担当から政治家となった。その豪勢府さえ、国防白書は中国の軍事力に注視する。
まもなく公表される同国国防白書は十年ぶりのことで、目的は「中国海軍の躍進はシーレーンに緊張を及ぼす。さらに数十年以内に米国のパワーが大きく後退し、中国が西太平洋から南太平洋のシーレーンを抑えるだろう。
米国のパワーによって過去数十年、この地域の安全は維持できた。米国の後退はアジア各地に疑心暗鬼をうませ、軍事競争が高まることになる。中国が代替するとなると備えを増やすべきである」(ニュージーランド・ヘラルド、4月27日付け)。
これに従ってオーストラリアは、国防予算を212億豪ドル(GDPの1・8%,日本の二倍の比率)に増やし、次の装備を充実する。
重戦車、空中戦攻撃機、ヘリ搭載水陸両用戦艦、F18ホーネット。とくに弾道ミサイル防衛システム搭載の戦艦8隻(7000頓クラス)、哨戒艇。
哨戒機はP3CをP8ポセイドンに代替(2020年までに)、対潜ヘリを27機。そして2014年配備予定でF35ジェット戦闘機を追加100機、米国に発注した。C130ハーキュリー輸送機6機も。
白書は豪の防衛力を二倍にする計画である。
現有十二隻の潜水艦も更新し前述した新型戦闘艦と編成しなおすこと、海上保安庁に空中警戒機導入などを謳っている。
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