3290 中国がメキシコ便の受け入れを停止 古沢襄

<【北京2日時事】中国政府は2日、上海経由で香港を訪れたメキシコ人男性の新型インフルエンザ感染が確認されたことを受け、メキシコ発上海行きのアエロメヒコ航空機の受け入れを停止することを決めたと、国営新華社通信を通じて発表した。
衛生省によると、感染者の男性は4月30日早朝、同航空機でメキシコ市から上海に到着、中国東方航空機に乗り換えて香港入りした。上海経由時の検疫では、異常は発見されなかった。
衛生省は上海、北京、広東の3省市当局に対し、この男性が利用した便の搭乗客を調査し、男性の近くに座っていた乗客を隔離して健康状態を1週間観察するよう指示した。
男性が乗り継いだ中国東方航空機の乗客名簿は香港側に提出済みで、乗員も隔離されたという。(時事)>
中国はメキシコ便の受け入れ停止した。上海経由で香港を訪れたメキシコ人男性が新型インフルエンザに感染してことが分かったのだから当然の措置といえよう。
新型インフルエンザのウイルスは、Aソ連型ウイルスと型は同じだが、全く違う新種のウイルスだと分かった。Aソ連型ウイルス用のワクチンは効かないという。各国とも、これから新しいワクチンを作らねばならない。
おそらく冬には再び新型インフルエンザが流行する可能性があるから、それまでに大量のワクチンが必要になる。ワクチンの培養は鶏卵を使うので、無制限に量産が出来ない悩みがある。
豚インフルエンザ用のワクチンと同時にAソ連型ウイルスやA香港型ウイルスに効くワクチンも欠かせない。新型インフルエンザが怖くて、これまでのインフルエンザが怖くないという理屈は成り立たない。
インフルエンザそのものが、人の命を奪う危険な病気である。1918年から1919年にかけて発生したスペイン・インフルエンザの感染者は六億人、死亡者は四〇〇〇万人とも五〇〇〇万人ともいわれている。
インフルエンザの死亡率は、感染者数の0・1%から1%といわれているから、Aソ連型ウイルスで良かったとか、A香港型ウイルスで良かったというものではない。
インフルエンザの世界的な大流行を「パンデミック」というが、近年は新型ヒトインフルエンザのパンデミックが数十年起こっていない。13億人の中国が新型インフルエンザに厳しい措置をとったのは、それなりの理由がある。
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