3331 さよなら、小沢さん 平井修一

小沢一郎は5月11日の民主党代表辞任会見で、「新代表の下で挙党態勢を確立して総選挙に臨むことが、何よりも重要であります。もちろん、私もその挙党態勢の一員として新代表を支え、総選挙必勝のために最前線で戦い続けたいと思います」と言っていたが、最前線に居座る気なのか。
これでは代表が誰になっても「小沢民主党」のままではないか。国民を愚弄していないか。
民主党の支持率が落ちてきたのは、西松献金事件を契機としているが、自らは政策らしい政策をアピールできずに、ただひたすら政府・与党の足を引っ張り、言葉尻をとらえて難癖をつけ、敵失に頼り、「解散しろ、民意を問え、政権よこせ」の政局主義に国民が嫌気を感じたことがあるのではないか。
「どんな立派なマニフェストを作っても、政権を取らなければ意味はない」「政権を取れば予算なんてどうにでもなる」と、民主党はまじめに政策を国民に問うということをあまりしなかったし、それどころか「ガソリン値下げ隊」などと社会生活を混乱させたり、「国民の生活、暮らしが第一」なんて無内容なスローガンを連発するばかりだった。
民主党が政権をとって何をしたいのかが見えてこないのだ。選挙互助会で、勝つためには社民党とも手を結び、中共に媚びてみせる。国際社会におけるわが国の果たすべき役割なんて想像すらしないノーテンキの一国平和主義だ。「そんなことは政権を取ってから考えればいい、とにかく政権交代だ」と叫ぶばかりである。
おいおい、民主党に任せて大丈夫なのかと懸念する国民が増えたのではないか。
西松献金事件は、小沢が昔ながらの伝統的利権誘導型政治家であることを天下に曝した。個人献金を装った企業献金であることを承知しながら小沢は「適切に処理している」としらをきった。
「新しい日本をスタートさせる」という政党の代表が古いままだった。「この代表で戦えるのか」という党内のオープンな議論もない非民主的な党運営だった。
辞任表明の翌日、12日の新聞社説は小沢を冷たく突き放していた。
●朝日 小沢代表辞任 政権選択に向け再起動を
<妥当な判断だ。民主党は開かれた代表選を行い、政策の練り直しを急ぐべきだ。総選挙に向けて、自民、民主の2大政党は、指導者の魅力と政策の説得力を競い合わねばならない>
●日経 民主党は「小沢辞任」踏まえ政策勝負を
<民主党の小沢代表が辞任を表明した。公設秘書の逮捕以降、辞任を求める声が大勢で、当然の判断だ。民主党は速やかに新代表を選んで態勢を立て直し、政策で勝負を挑め>
●読売 小沢代表辞任 世論に追い込まれた末の退場
<民主党の小沢代表が辞任表明した。西松事件の説明責任を果たしていないことも厳しい世論の背景にある。政局・選挙一辺倒の姿勢を是正し政策の見直しを図る好機でもある>
●毎日 小沢氏辞任表明 やっと政治が動き出す
<民主党の小沢一郎代表が11日、代表辞任を表明した。今年3月、公設第1秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕されてから2カ月余。世論調査では辞任を求める声が一貫して6割以上に上り、国会も民主党が守勢に回って緊張感のない審議が続いてきた。このままでは次の衆院選に大きな影響が出ると考えたのだろう。むしろ遅すぎる決断だった>
●産経 小沢代表辞任 判断遅すぎ、信頼を失う 後継選びで基本政策を競え
<民主党の小沢一郎代表が、西松建設の違法献金事件をめぐる混乱回避を理由に、代表を辞任すると表明した。
そもそも小沢氏と一心同体である公設第1秘書が、政治資金規正法上の違法行為を犯したとして逮捕・起訴された事件である。当初から小沢氏の政治的かつ道義的な責任は明確であり、代表辞任は遅すぎたと言わざるを得ない>
小沢には気の毒だが、「もういいだろう、すっかり足を洗って時事放談にでも出てくれ」と言いたい。引退するときは小沢不動産などの資産は国庫に戻しといてくれよ。
杜父魚ブログの全記事・索引リスト

コメント

タイトルとURLをコピーしました