傷国とは何ぞや。日く、小人を以(用)いて民に尚(かみー上)として威あらしめ、非所を以て民より取りて巧(いつー偽)わる、是れ国を傷つる大災なり。
--荀子(第七巻王覇第十一)
(傷国ー傷ついた国家ーというものはどういうものか。それを説明しよう。小人物を重用し民衆の上につけて威厳を持たせ、取るべきでないのを民衆からむさぼり取ってごまかしているというのが国家を傷つける大害である。ー岩波文庫「荀子」より)
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「百年に一度」という輸入言葉でもう半年位おお騒ぎをしてきたわけです。政府が次々と打ち出して来る経済政策も、詳しく見ると国の経済を「立て直す」というよりは、次の衆議院選の「選挙対策」というものが多いです。「経世斉民」の精神には遠く及びません。
■オーストラリアの懸念
5月2日の豪州政府発表には驚きました。北京オリンピックまでは、これ程までにかと思うほど、日本以上に卑屈に「朝貢」していたように見えました。しかし中国脅威論が出てきたようです。今後20年間に7兆円を投入して軍備を増強するそうです。
米国の軍事的優位は続くとしても、中国の軍事的伸張が周辺地域との緊張招き、米国の後退が顕著になると豪国防省は判断しています。要するに自分の国は自らの手で守らなければならないということです。
■眠れるハリネズミ
翻って我国の事を思いますと心配が増すばかりです。防衛費は減少の一途です。フェミニストの牙城・サヨクの巣「男女共同参画府」の予算が、いつの間にか11兆円にも増大しているのに、4兆円で滞まっています。
象徴的な出来事が以前ありました。現衆議院議員の「片山さつき」氏が、財務省で防衛庁の予算担当になりました。防衛庁の予算を削るのに、「自衛隊に戦車などいらない。災害救助でもやっていろ」という意味の発言をしたそうです。まあ酷いお話しでした。
■中国の脅し
「米国債を売る」と北京は米国に揺さぶりをかけました。日本の橋本総理も言ったことがありました。今回は米国の連邦中央銀行(FRB)が、米国債を講入することを決定したので中国の脅しも意味が無くなりました。
中国保有の米国債を全部買い取る用意ができているのです。まだ米国の軍事的優位もあり、「徴罰好き」の中国も音無しくなりました。
*中央銀行の国債購入(経済コラムマガジン)
http://www.adpweb.com/eco/index.html
■用意周到
各国とも表面下で着々と対中国対策を練っております。 一人我国においては、表ても裏も中国様に無警戒な状態に漬かり切っております。
北京はNHKと創価学会公明党を駆しし、「洗脳攻勢」を強化してきております。政府もマスコミも「貧すれば鈍する」で頼りにならなくなりました。大変な状況になってきました。戦後最大の“静かなる危機”に直面しております。覚醒したみなさん、頑張りましょう!
「精神的に、今や(日本は)中国の奴隷になりつつある」(宮崎正弘)
*「外務官僚の背骨」渡部亮次郎 -ハンディキャップ国家論
http://momotarou100.iza.ne.jp/blog/entry/485200
お勧めサイト
・杜父魚(かじか)文庫ブログ
「東支那海で米中が摩擦 古沢襄」
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・「洗脳JAPAN1,2」
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・「国民自重の心」小泉信三
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・「皇太子様への直言」西尾幹二
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