3352 渡航歴ない新型インフルエンザが発生 古沢襄

怖れていた事態が発生した。海外に渡航歴がない神戸の高校三年生男子が新型インフルエンザに感染し、神戸市は市立学校の休校や祭りの中止などの措置を取ることを対策本部の会議で決めた。国内での初めての発生例となる。
感染した渡航者を空港など水際で防ぐことから、国内で発生した新型インフルエンザの患者の広がりを防ぐ防止策が必要となる。まずは、どのようなルートで感染したか、その解明が先決となる。
新型インフルエンザに感染しても、手当が早ければ重症に至らず死亡例もない。早期に発見し、迅速な手当をすれば、怖れる必要はない。
<神戸市は16日、同市の10代の高校3年の男子生徒が、市の研究所が実施した新型インフルエンザのリアルタイムPCR検査と呼ばれる迅速な検査手法で陽性となったと発表した。
厚生労働省は「新型インフルエンザ感染が否定できない可能性がある」として、最終判断のため国立感染症研究所に検体を送って詳細(PCR)検査し、結果が出るのは16日午後になる見通し。
これまでに国内で感染が確認された大阪府内の高校生ら4人は、新型と季節性インフルエンザの双方に陽性反応を示していたが、この男性は新型のみに陽性となった。
こうした点から、厚労省は感染研などの検査結果を踏まえ慎重に判断する構え。確認されれば水際ではなく、国内で初めての発生例となる。
神戸市によると、市の研究所はリアルタイムPCR検査に加え、通常の詳細検査も実施している。
厚労省によると、今月12日に37・4度の熱が出て医療機関を受診し、簡易検査でA型陽性になった。検体を15日にリアルタイムPCR検査で調べると、A型に加え、新型インフルエンザ陽性との結果が出た。12日から抗ウイルス薬のリレンザを服用。15日時点で、せきはあるが熱は36度台に下がった。
神戸市によると、感染者との接触が疑われる健康観察者ではなく、渡航歴もない。高校は12日から休んでおり、家族の健康状態に問題はない。(共同)>
<神戸市は16日、同市東部の同じ県立高校に通う高校生3人に新型インフルエンザ感染の疑いがあることを受け、市立学校の休校や祭りの中止などの措置を取ることを対策本部の会議で決めた。
市によると、第1学区(神戸市東灘、灘、中央各区)の市立の幼稚園と小中高は16-22日の間は休校し、修学旅行を延期。私立、県立や兵庫県芦屋市立の学校にも同様の措置を求める。同学区内の保育所と、高齢者や障害者が通う福祉施設も休所する。
神戸の初夏の風物詩とされる「第39回神戸まつり」も、メーンイベント「おまつりパレード」を含め17日に予定されているイベントは全市で中止する。
矢田立郎市長は「落ち着いて対応してください」などとする市民向けのメッセージを出し、人込みを避けてマスクを着用することや、必要のない外出を自粛するよう呼び掛けている。矢田市長は記者会見で「(措置の対象地域は)兵庫県の調査を待ち、今後出てくれば再考したい」と述べ、拡大に含みを残した。
兵庫県も16日朝、対策本部会議を開催。井戸敏三知事は「(感染が)正式に確認されれば、次のステップの対策をきちんと取っていく」と強調した。(共同)>
<神戸市の男子高校生に新型インフルエンザ感染の疑いが出ている問題で、同市は16日、同じ県立高校の男女2人の生徒が新たに遺伝子検査(PCR)で陽性となったと発表した。3人はいずれも海外渡航歴がなく、国内で初めて人から人に集団感染した可能性が強まった。確定した場合、政府は対策本部の幹事会を開く方針で、行動計画の段階引き上げを協議する。
同市は3人の最近の行動や接触者について、追跡調査を実施。3人が通う高校は全員を自宅待機とし、健康確認を進めている。市によると、3人のほかに、同じ高校の17人の生徒が体調不良を訴えており、ウイルス検査を行う。
新たにPCRで陽性となったのは、いずれも2年生の男子生徒(16)と女子生徒(16)。
このうち男子生徒はサッカー部に所属。15日朝に37.4度の熱を出し、登校後に早退した。同日夜までに40度近くまで上がり、抗インフルエンザ薬を投与され、16日未明に入院。同市環境保健研究所のPCRの結果、新型インフルエンザの陽性反応が出た。
女子生徒は12日に38度台の熱を出し、13日の簡易検査でA型の陽性反応が出た。15日には、鼻水が少し出るほかは、体調はほぼ回復したが、その後入院し、PCRで陽性となった。
一方、最初に陽性となった3年生の生徒(17)も16日未明に入院した。1回目のPCRでの陽性結果を受け、同研究所が再検査を行う一方、国立感染症研究所も確定検査を進めており、同日午後にも結果が判明する。(時事)>
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