3391 微妙なオバマ政権の外交態度 古沢襄

北朝鮮が国債世論の批判を承知で、地下核実験と短距離ミサイルの発射を行ったことについて、米オバマ政権は想定外の電撃的行為としている。
北朝鮮はオバマ政権がブッシュ政権と変わらないと批判を強めていたが、米朝直接交渉を狙って、あえて強硬策に出たという見方が強い。オバマ政権がこの事態に優柔不断な態度にとどまれば、共和党などの国内批判を招く公算が出ている。
<【ワシントン草野和彦】米国のオバマ政権は、北朝鮮政策についてクリントン国務長官が「我慢が必要」と繰り返し強調してきた。2回目の核実験実行も想定していたふしはあるが、これだけ早期の実験は予期していなかった可能性がある。国務省当局者は24日深夜(日本時間25日午前)、「報道は承知しているが、確認できない。情報を収集している」と述べた。
オバマ政権は、北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議を重視すると明らかにしているが、包括的な北朝鮮対策はまだ固まっていない。最近になり、6カ国協議の枠内であれば、米朝の直接協議も行うとの政権高官の発言が出始めたばかりで、今回の核実験はそのすき間をつかれたともいえる。
米ホワイトハウスのセイモア調整官(軍縮・大量破壊兵器担当)は20日、北朝鮮が核実験を実施した場合、「適切な措置をとる」と警告。
オバマ政権は今後、新たな孤立化を招くと非難するだけでなく、国連安保理決議に向けて動き出すことも考えられる。ただ、核実験を受けて米国がすぐに北朝鮮との直接協議に乗り出すかどうかは、微妙な情勢だ。(毎日)>
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