■きょうも、中継ぎみたいな更新ですみません。落ち着いて物事を考えたり、本を読んだり、調べたりする時間がだんだんなくなってきました。というわけで右から左へ、聞いたことをアップしておきます。
■きょうは世間様の政治的関心は鳩山新代表VS麻生総理の党首討論だったかもしれませんが、私としては、なんか子供のボクシングごっこみたいで、いまいち、すっきりしませんでした。せっかく党首討論するなら、ワンテーマでもいいから、がっぷり四つに組んで議論してほしいもんです。
■というわけで、福島は、この党首討論のあとに、自民党党本部で開かれた拉致問題対策特命委員会のブリーフの方がけっこう興味深かったです。
■どんな話が出たかというと。
①テレビ朝日の番組で、田原総一朗キャスターが、外務省のナンバー2かナンバー3が「拉致被害者は生きていないということがわかっている。それにもかかわらずそれが言えない」といった、という発言があったことについて。西村康稔政務官に聞き取り調査をしてもらった。
その結果、外務省側はそんな発言は一切していないと答えた。でも田原総一郎氏は家族会や救う会にあてた手紙で、「外務省幹部から8人の拉致被害者が生きているということを前提にした交渉には限界があるということをきかされたのです。こういった意味のことを何通りも聞かされて、私は『朝までテレビ』で発言したように判断したわけです」と書いている。
本当に外務省の人間がこれをいったというなら、極めて問題。これは大臣をふくめて、再度しっかり協議して真偽のほど、本当にこういう議論があったのか、しっかり対応してほしいと要請して西村政務官もこれを引き取って帰った…。と言う話。
■ということは外務省幹部か田原さんのどちらかがウソをついたことになるわけか。外務省幹部が実はそう言う発言をしていたというなら、なんか証拠をつかんだのか、単に北朝鮮にそういわれたのを鵜呑みにしているだけなのか、はっきりさせてほしいもんです。
■②総合的支援策と拉致被害者等支援法について
帰国された拉致被害者の方々への給付金が来年3月に切れるので、支援策をもう一度見直さなきゃという話。
平成14年10月に帰国された5人の人たち、その家族、今どんな暮らしをしているんだろう。個人のプライバシーもあるから、メディアとしてはそっとすべし、なんだろうけど、必ずしも安心安全平和で幸せを約束されているわけではなさそうだ。
政府の方で、それを受けるための委員会がたちあがっているので、党のほうでもPT(プロジェクトチーム)を近々立ち上げる、そうな。
■③対北朝鮮追加経済制裁に関する決議
4月7日に政府に対して6項目の制裁措置案を官邸にもっていたが、そのときは制裁期限の延長とか持ち出し金額、送金金額の制限など3項目の制裁措置しか実施されなかった。そこで改めて残りの3項目について政府に要請する。
その3項目とは、
①対北朝鮮輸出全品目禁止
②人的往来の制限(在日北朝鮮人が北朝鮮にいったあと日本に戻るのを禁止したり、金融・輸出制裁に違反した外国人船員の上陸を禁止)
③朝鮮総連と関連施設の固定資産税減免措置をとりけして、きちっと課税するよう自治体に総務省から通知
■これに関連してブリファーの古屋圭司委員長の発言
「きょうの会合の議論のなかで、もっと制裁案というのを金融の問題や臨検(北朝鮮船舶などの貨物検査)など、法政上の問題もあるけれど、検討すべきだという指摘もありました。
こういうことについてはすでに経済制裁シミュレーションチームを昨年の11月からたちあげまして、再調査に応じないということで、衛藤座長のもとで、しっかり議論していいますので、早急にわれわれとしても議論をとりまとめたい、ということできょうはご了解をいただいています」
「補足だが、新たな制裁措置の人の往来制限。在留外国人、在日朝鮮人をふくむわけですね。実は、ご承知のように在日朝鮮人科学技術協会(科協)1300人ぐらいメンバーがいるんですが、ここの専門家が北朝鮮にはいって技術指導して、また日本にもどってきたりしております。
やっぱりこれは、当初ローターの専門家、エンジンの専門家といわれながら、現実にはミサイルの専門家がいってもどってきている、といわれておりまして、こういう制限は実質的効果があるとわれわれは判断しておりますので、とくにこういった効果のある制裁強化というのをしっかりとってもらうように、これは改めて申し入れたい」
■このシミュレーションチームでは、追加制裁については、もっと沢山のメニューを検討しているそうで、「ぜんぶで20項目ぐらいある。まず、現実的にものを6項目を出したんですよ。もっと過激な案がいっぱいあったわけですよね。それは今のところ封印している」
■まあ中国が動くのが一番影響力はあるんでしょうが、日本独自としてもまだまだやれることはいっぱいあるようです。
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