3415 学校現場に送付される山梨県教組の青田買い文書 阿比留瑠比

今朝の産経は政治面で、「政治活動 教職員にも罰則 自民WTが法改正案」という記事を掲載しています。これは私の書いたものではありませんが、先日のエントリで伝えた自民党内の動きが一応、軌道に乗ってきたということのようです。まずは以下の記事をご参照ください。
《自民党の「教員の政治活動の規制に関するワーキングチーム(WT)」(座長・義家弘介参院議員)は29日、教職員の政治活動に国家公務員と同様の罰則を科すため教育公務員特例法(教特法)の改正案をまとめた。議員立法として今国会に提出し、成立を目指す。だが、日本教職員組合(日教組)の支援を得ている民主党などの野党は、日教組の活動を制限することになるとして激しく反発するとみられる。
一般の公務員には、政治家の後援会結成や勧誘などの政治活動が禁止されており、国家公務員法では違反すれば3年以下の懲役か100万円以下の罰金を科すとしている。一方の教特法は、教職員の政治活動を制限する条文はあるが、罰則の規定がない。WTは、教職員に対しても「国家公務員法と同一の法定刑に処する」ことにした。
 教職員の政治活動では、平成18年1月、民主党の輿石東参院幹事長(現・参院議員会長)を支援するために教員から集めた寄付金を山梨県教職員組合の政治団体の収支報告書に記載しなかったとして、山教組の財政部長と政治団体の会長が政治資金規正法違反で罰金刑を受けたことがある。》
ただ、今回は教育公務員特例法の改正にとどまり、地方公務員法改正は見送られます。地方公務員法にも踏み込めば、あの協力で活発な自治労の政治・思想闘争もある程度抑え込めるところなのですが、どうも公明党が嫌がることに手をつけ、かえって教育公務員特例法改正の方までストップしては元も子もないという判断があるようです。
何度も書いていますがおさらいすると、公明党は支持母体の創価学会の信者が地方公務員の現業職に比較的多いため、彼らの政治活動まで制限してしまうと自分の首を絞めると考えているわけです。はい、党利党略そのものです。こうして国の正常化の足を引っ張り続けてきたのが公明党ですね。
この教育公務員特例法改正に関しては、もともと自民党の次期衆院選の選挙公約に入れたらどうかという意見もありました。でも、29日のWTでの議論では、「マニフェストでは遅すぎる。延長国会でやってしまおう」「選挙公約にすると、自民党は選挙が厳しいので嫌がらせをしているのではないかと見られる」などの意見が相次ぎ、今国会成立を目指す方向となりました。
何の政策であれ、不備・欠陥のあるものの整備を急ぐことはいいことなので特に異論はありませんが、日教組のドン、輿石氏が支配している「参院の壁」があるので、いくら現在、衆院文教委員会がたいして審議する法案もなく「がら空き」だとは言っても、実際の成立は難しいのでしょうね…。ともあれ、自民党は来週に文教関係合同部会を開き、法案化作業と党内手続きを進めると聞いています。期待しても失望するだけかもしれませんが、やはり望みをつなぎたいという思いでいます。
さて、関連してのお話です。これは政治活動ではありませんが、山梨県の教員からまた情報が寄せられたので紹介します。それには「学校のファクスを使った、組合活動です。組合活動に学校のファクスが、遠慮なく使われ、公費と公機を使った組合活動が、行われている証拠です。つまりは、国民の税金を使って、組合活動を行っているのです」としたためられていました。
これは何のことかというと、輿石氏の支持母体、山梨県教組による教員採用試験受験者の「青田買い」文書でした。送付状の宛先は「各学校 期間採用・臨時採用・町単(担)講師の先生方へ」とあり、件名は「県青年部教員採用試験1次学習会について」となっています。つまりは、山教組が教員採用試験を受ける一時採用の先生らの受験を手伝うから、採用後は組合に入れよ、という囲い込み、リクルート活動なわけです。送付状には、ご丁寧に「該当の先生方がいらっしゃらない場合は申し訳ありませんが、破棄してください」とも記されていました。(※上の「町単」とは市町村教委が採用する講師のことです。)
どう思いますか。「過去の採用試験の傾向・採用試験に臨む心得」を伝授する講師が、山教組の書記長です。さらに、昨年度の専門教養問題・解答の配布まであります。山教組がどうやって過去問を入手しているかについては、山梨県の教員は「県教育委員会と山教組はなれ合っているから、いくらでも手に入るでしょう」と話していました。そりゃ、正教員になる前から手取り足取り指導され、何重にも雁字搦めにされていれば、もう組合に逆らうことなどできないでしょう。こうして山教組の95%もの組織率と結束が維持されているわけです。
この教員によると、学校にはこのほか、支部青年定期大会の動員依頼や県退職女性教師会総会への動員依頼など、組合や関連団体からたびたびファクス連絡があるそうです。こうした強固な組織体制が、選挙の際には集金・集票マシーンとなって活躍するという構図です。
今回の民主党代表選で、輿石氏をはじめとする参院民主党の多くは鳩山由紀夫氏支持で固まっていました。その理由の一つは、岡田克也氏が代表時代に、参院民主党のカネの問題に手を突っ込み、使途その他の明朗化を求めたからだという指摘もあります。鳩山氏が代表となり、人事を行った際も、輿石氏は岡田氏の幹事長起用に反対したという情報が、民主党幹部らの間で駆けめぐっていました。ふぅ…。
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コメント

  1. いつも楽しく観ております。
    また遊びにきます。
    ありがとうございます。

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