3416 太平洋・黄海の波高し 古沢襄

米偵察衛星は北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射準備に入ったのを補足した。ワシントンの米筋情報を、まず韓国通信社の聯合ニュースが伝え、東亜日報など韓国紙が30日、一斉に報じている。日本のメデイアもソウルから記事を送った。
北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの発射実験を行えば、米国の世論は一気に硬化するであろう。オバマ大統領は対話と圧力による北朝鮮外交を唱えたが、むしろ対話路線で北朝鮮にアプローチしてきた。そのお返しが大陸間弾道ミサイルの発射となれば、圧力外交にならざるを得ない。
米偵察衛星はかなり早く北朝鮮の動きを掴んでいた気配がある。国連安全保障理事会の決議草案をめぐり、北朝鮮の船舶などの貨物検査の際、「必要なあらゆる手段の行使を許可する」と武力行使を容認する条項が日米両国の決議草案に盛り込まれていた。
一方、韓国政府も北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの発射準備に入った兆候を掴んでいた様だ。韓国にとって太平洋に打ち込まれる大陸間弾道ミサイルは影響ない。しかし北朝鮮軍と衝突を繰り返している西方の黄海で北朝鮮軍との大規模衝突になる可能性がでてきた。
通常警備用の高速艇に加えて駆逐艦を配備するなど警戒態勢を強化している。。李相喜国防相は艦船や駐屯地が攻撃された場合、即座に反撃するよう全軍に指示して、臨戦態勢に入った。
黄海は今、ワタリガニ漁の最盛期を迎えている。しかし、中国の漁船が引き揚げを始めた。中国も何かの兆候を掴んだのかもしれない。韓国国防省によると黄海で操業中だった約300隻の中国漁船が半数以下に急減したという。
<韓国紙、東亜日報は30日、北朝鮮が平壌近郊にある兵器研究所から大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射施設に向けて列車で搬出する準備をしていることが、米偵察衛星により捕捉されたと報じた。ワシントンの消息筋の話としている。
北朝鮮が4月に「人工衛星打ち上げ」として長距離弾道ミサイル「テポドン2号」を発射した際は、1月下旬に同じ研究所から列車の出発が確認され、2月初旬に日本海側の舞水端里近くに到着した。
ただ北朝鮮は4月末、国連安全保障理事会が資産凍結対象の北朝鮮企業を指定したことなどに反発し、謝罪しなければ核実験やICBM発射実験を行うと警告。実際に核実験を強行しており、韓国政府は長距離弾道ミサイル発射の可能性は十分にあるとみて、監視を強めている。
北朝鮮は黄海側の東倉里に舞水端里より大規模なミサイル発射施設を新たに建設、ほぼ完成段階にあるとされる。米韓の情報当局は東倉里の施設を使う可能性もあるとみて、列車の移動を追跡するとみられる。
ICBMは一般に射程5500キロ以上の弾道ミサイルの呼称。4月に発射された改良型とみられるテポドン2号は、3000キロ以上を飛行したと推定されているが、人工衛星打ち上げ用の軌道でなく地表を狙うミサイルの軌道で発射していれば、さらに射程が伸びたとみられている。(共同)
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