3537 中国からの食品輸入が激減 平井修一

不景気を反映して安い弁当や外食が流行っているという。食の安全・安心の上から「大丈夫なのか」と危惧してしまう。
それぞれの企業努力なり工夫があるのだろうが、中国産などの安い冷凍食品や野菜、魚介類を多用しているケースはずいぶん多いのではないか。
社団法人日本冷凍食品協会によると、輸入調理冷凍食品を取扱っている29社の調査では、以下の食品が輸入されていた(2008年)。
<揚げ物系>
えびフライ、かき揚、鶏唐揚、白身魚フライ、あじフライ、トンカツ、たこ唐揚、鶏竜田揚、いか唐揚、えびカツ、いかフライ、オニオンリングフライ、フライなす、えび天ぷら、天ぷら、チキンカツ、揚えび、魚唐揚、れんこんはさみ揚、串カツ、ヒレカツなど
<それ以外>
たこ焼、ロールキャベツ、春巻、お好み焼、中華丼の具、焼鳥、ギョウザ、蝦餃、飲茶、ハンバーグ、焼魚、煮あなご、巾着、湯葉、豚すき丼の具、豚角煮、酢豚、豚生姜焼、かに玉、アスパラベーコン巻、グリルドミックスベジタブル、ポテト製品、つくねなど
調理冷凍食品の輸入は、協会会員以外にも商社など多くの企業が行っているので、この調査結果は調理冷凍食品輸入の全体の状況を示すものではないが、弁当屋や外食のメニューのほとんどをカバーできることがわかる。
協会員の生産国別輸入高は、中国(12万8373トン)563億7千万円、タイ(8万7912トン)445億7千万円の2カ国がダントツで、ベトナム(8294トン)54億3千万円、インドネシア (4440トン)33億9千万円と続いている。
中国産の多さは変わらないが、毒ギョーザ事件を契機に昨年は中国からの食品輸入が激減している。
日本貿易振興機構(JETRO)の貿易統計データベースによると、中国からの「食料品・動植物生産品」の輸入は6988億円で、23%減である。毒ギョーザへの対応を間違えたために中共は4分の1の売上げを失ったのだ。
内訳では加工食品類3837億円、27%減、魚介類1179億円、14%減、野菜・果実類1077億円、22%減だ。
小生は昨年から中華料理店へは行かなくなった。何を食わされるか分かったものではないからだ。
都内の飲食店の居抜きを含めた中古物件(不動産業のABC店舗)を調べたら30店ほどが売りに出されていた。
中には「新規開業から1ヵ月 飲食店設備状態良好駅至近 通行量多 角地ガラス貼」なんていう物件もある。毒ギョーザ事件の影響かもしれない。
横浜中華街に「異変」が起きている、と2009年5月8日の朝日新聞が報じている。
<横浜中華街は約500メートル四方の地域に、約250の飲食店が立ち並ぶ。・・・観光客は現在、年間約2千万人に上る。
その街で閉店が目立ち始めたのは3、4年前から。メーンの大通りだけで、約2割の13店が閉店。横浜中華街発展会協同組合理事長の林兼正・萬珍楼社長(67)は「中華街全体ではこの1年で16店が閉めた。こんなことは過去に例がない」ともらす。
閉店の理由は、不況による経営難や後継者不足など。・・・ただ、閉店してもすぐ新店が開くのも特徴だ。進出するのは、主に中国の改革開放政策に伴って1980年代以降に来日した新華僑の人たちで、中華街の外で店を開いて成功した人が多いという>
ピンチはチャンスということか。漢民族はタフである。
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