3578 北貨物船が針路を北にとったが・・・ 古沢襄

<[ワシントン 30日 ロイター] 米海軍が監視している北朝鮮の船舶「カンナム」が、進路を反転させたことが分かった。
米当局者が30日明らかにした。米海軍は、北朝鮮からの武器輸出を全面禁止した新たな国連制裁決議に基づき、カンナムを監視対象としている。
米当局者は匿名を条件に、カンナムはここ数日の間で方向転換した後、北朝鮮の方向に引き返していると説明。「どこに向かっているのかは分からない。米国は何もしていない。彼らは(これまでと)ほとんど真逆に向かっている」と語った。
北朝鮮の武器輸送船とみられるカンナムについては、複数の韓国メディアがミャンマーを目指していると報じていたほか、最終目的地はシンガポールとの見方も出ていた。(ロイター)>
<大量破壊兵器(WMD)または在来兵器関連物資を積んでミャンマーに向かっているものと疑われている北朝鮮の貨物船「カンナム号」について、ミャンマー政府が自国領海内で直接検査することもあるとの立場を北朝鮮側に伝えたと報じられた。カンナム号は1週間以上、米海軍駆逐艦ジョン・マケイン号の追跡を受けている。
米国の自由アジア放送(RFA)は30日、ミャンマー政府が、必要ならばカンナム号を直接検査する構えを示し、カンナム号に武器類など国連が禁止した物資が積まれていた場合、入港を許可しないとの立場を表明したと報じた。
RFAが引用した匿名のミャンマー外務省高官の話によると、ミャンマー外務省のポー・ルウォン・セイン局長は先週、ミャンマー駐在のキム・ソクチョル北朝鮮大使を呼び、「カンナム号が武器類を含め国連が禁止した物質を積んでいるなら、ミャンマーのどの港にも入れないようにする」と述べたという。
セイン局長は続けて、もし必要と判断されれば、「ミャンマーに駐在しているほかの外交公館の協力を受け、カンナム号を捜索する」と述べた、と同高官は伝えた。ミャンマー政府がカンナム号検査の可能性をほのめかしたのは、国際社会の圧力のためと分析されている。ミャンマー当局がカンナム号を検査する場合、国連安全保障理事会が先月12日採択した対北朝鮮決議1874号の検査条項(11項)に従って行われる。
しかし、安保理決議は不審船舶を検査するよう加盟国に「要請」しているだけで、仮にミャンマーが船舶検査をしなくとも決議違反ではない。それにもかかわらずミャンマー政府が積極的な立場を見せているのは、安保理決議に中国とロシアも賛成したことに加え、ミャンマーの主要交易国である韓国と日本の圧力が作用したためとの分析がある、とRFAは報じた。
一方、ミャンマー当局がカンナム号を検査し、実際に違法武器を発見した場合、ミャンマーはこれを押収、処分する義務を負うことになる。(朝鮮日報)>
<AP通信は先月30日、匿名の米政府当局者が話したものとして「カンナムが方向を転換し北上中だ」と報じた。これによって「カンナム」への臨検計画も変更が避けられなくなった。
韓国政府当局者は1日「米国はカンナムがミャンマーを目指していると見て、ミャンマー政府と臨検に向けた連携体制を稼働していたと聞いている」とした後「しかしカンナムが進路を転換することによって、作戦も変更しなければいけなくなったようだ」と述べた。ベトナム沖を航海中だったカンナムの方向転換は意外なこととして受けとめられている。
先月17日に南浦(ナムポ)港を発ったカンナムが、燃料や食料などの中間供給のためにもシンガポールやベトナム、ミャンマーに停泊するだろうという見方も出ていたからだ。ところがシンガポールやベトナムをすでに通過したカンナムが、ミャンマーを目前に航路を変えたのだ。それだけにカンナムが方向を転換した背景をめぐり、さまざまな見方があがっている。
ひとまず米国が主導する国際社会の制裁、特に船舶検査を決して受け入れないという北朝鮮指導部の意志が反映されたものだというのが大方の見方だ。北朝鮮の立場としては、疑われる物品がなくても検査に応じる場合、国連決議1874号や大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)を認める格好となるからだ。ミャンマー政府がキム・ソクチョル大使を召還して臨検計画を通報したため、方向を変えた可能性も指摘される。
国際社会の関心を集めながらも混線を与えるための方向転換という見方もある。方向転換で緊張の局面を維持しつつ、米国をはじめとする西側諸国の情報判断に混線を与えるということだ。国策研究機関の北朝鮮専門家は「先月12日、国連制裁決議が発効した直後に南浦港を発ったカンナムに武器を積み込んだはずがない」とした上で「臨検と制裁の意志を試し、混線を引き起こすための行動かもしれない」という認識を表した。
しかし監視網が強化される雰囲気を逆に利用し、武器を実際に輸出した可能性も提起されている。対北制裁決議が採択される前に輸出契約が決まった武器を積み込んだり、監視網がフルに稼動中の状況でまさか輸出するだろうかという常識的な判断の弱点を利用したかもしれないという理由からだ。
米国が、北朝鮮への制裁問題で各省庁間の調整を担当するゴールドバック代表を中国に派遣するなど強力な対北制裁の意志が表面化するのを受け、武器の輸出をあきらめ、方向を転換したということだ。検査が実施されて武器が見つかった場合、制裁の名分を追加できることから、事前に退路を設けたものという分析だ。
ポイントは燃料と水・食糧などの中間供給を受けずに、カンナムがどこまで行けるかだ。情報当局者は「カンナムは米国に追跡されて以降、航海の経済速度(10ノット)を維持している」とした後「これは、万一の事態に備え、燃料を節約しているものだが、2080トン級のカンナムが南浦港まで戻れるかどうかはもう少し見守らなければわからない」と話した。 (中央日報)>
この三つのニュースは関連づけて考える必要がありそうだ。ミヤンマー向かっている北朝鮮の貨物船「カンナム号」に対して、ミャンマー政府が、必要ならばカンナム号を直接検査する構えを示し、場合によっては入港を許可しない立場を表明した。米国の自由アジア放送(RFA)が伝えた。
北朝鮮の本国政府から暗号無線で「カンナム号」に指示が飛んだとみていい。それが、一転して「カンナムが方向を転換し北上中だ」(AP)ことになった。
問題は「カンナム号」の燃料と水・食糧などを中間供給を受けずに北朝鮮に帰投できるかに懸かってくる。多分、中国の港に寄って補給を受けることが必要になろう。中国も北朝鮮に帰投する条件なら、応じる筈である。韓国の中央日報は「カンナムは米国に追跡されて以降、航海の経済速度(10ノット)を維持している」と報じている。
万一の事態に備え、燃料を節約しているものだが、ノロノロ運転を追跡している米海軍もイラつく場面が多かろう。2080トン級の「カンナム号」が、出港地の南浦港までたどりくまで、まだ時間がかかりそうである。
 
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