3587 落花生、南京豆とピーナッツ 古沢襄

ラッカセイ(落花生、学名:Arachis hypogaea)は、マメ科ラッカセイ属の一年草。別名はナンキンマメ(南京豆)、方言名は地豆(ぢまめ、ジーマーミ)、唐人豆(とうじんまめ)、異人豆(いじんまめ)など。広東語は花生。福建語は土豆。英語名のピーナッツ、peanutは日本では食用とする種子を指す場合が多い。ground nutともいう。ウイキペデイアの受け売りである。
自民党の前尾繁三郎さんのところに夜回りをかけると、秘書氏が殻付きの南京豆を出してくれた。南米原産で中国を経由して、江戸時代に日本に持ち込まれたから、南京豆というらしい。別名は唐人豆、異人豆とも言った。
池田内閣の末期に三木武夫氏が幹事長になった。週に一回、四谷の三木事務所で自民党記者クラブ(平河クラブ)との懇談会見があった。ビールのおつまみに塩味のピーナッツが出た。前尾邸の南京豆に親しんでいたので、ピーナッツには手を出さなかった。
三木がいう党近代化のハイカラ趣味に反感を持ったこともあるが、小派閥を率いて、臨機応変、権力にすり寄る三木のバルカン政治家気質が気に入らなかった。ピーナッツには罪はない。
佐藤内閣は池田内閣の顔ぶれを居抜きで引き継いだ。幹事長の三木も留任したが、いばらくして佐藤派自前の田中角栄が幹事長になった。週に一回の幹事長懇談は目白の田中邸の中庭で行われた。池には一匹、何万円という鯉が泳いでいる。中庭に持ち込まれたテーブルの上にナポレオンとかヘネシイといった高級洋酒が並んでいた。
誰かが「成り上がり者奴が・・・」と舌打ちした。嫌がらせに「トリス(大衆酒)はないか」と大声をあげた者もいる。読売の名物記者Oが酔った勢いで池の鯉に小便をたれた。騒がしいが気骨のある記者たちが多かったから、角栄幹事長も苦労したであろう。おつまみにピーナッツが出たか、記憶にはない。
千葉県の落花生はよく知られるところだが、意外と値段が高い。戦後は中国産の落花生がどっと溢れて、スーパーなどで安く売っている。味はさほど変わらないのだが、安い南京豆には興味がない。千葉県の一部では節分の豆まきには、殻付きの落花生を撒くところもあるという。
これもウイキペデイアの受け売りだが、日本国内で消費されている安価なラッカセイの大部分は中国産で、主に大粒の品種を栽培している山東省、河北省、天津市からのものが多い。”南京豆”という別名に使われている南京など、華南のラッカセイは小粒の物が多いという。
国産か、中国産かを見分けるには、値段で判別するしかない。それと千葉産の多くは殻付き。裸のナマ・落花生は輸入ものということだろうか。ピーナッツ・バターの原料は中国産ということになる。
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