盧武鉉政権下の韓国で射程1000キロの国産巡航ミサイルの開発を進めていた。、試験発射にも成功している。「テポドン」など北朝鮮のミサイル網に対抗する目的だと韓国メデイアは書き立てたが、それは嘘である。
韓国から射程1000キロの巡航ミサイルを発射すれば、鴨緑江を越えて遙か中国に着弾する。盧武鉉前大統領が中国に敵対することは考えられない。明らかに日本を意識しての国産巡航ミサイルの開発だが、日本のメデイアは問題視しなかった。
米韓合意によって韓国の弾道ミサイルは射程300キロにとどめてある。北朝鮮のスカッド・ミサイルも射程300キロ。北朝鮮が韓国を攻撃するには、射程400キロあれば十分である。韓国にとっても同じ理屈となる。
だが米韓合意は巡航ミサイルに射程規制が含まれていない。その間隙をついた射程1000キロの巡航ミサイルの開発だった。在韓米軍も米政府もとり立てて騒いだ形跡がない。日本の国会でこれを取り上げた話は寡聞にして聞いたことがない。
多分、騒げば日本でも巡航ミサイルを配備する声が起こるのを警戒したのではないか。
李明博政権になって、この巡航ミサイルがどうなったかは知らない。日韓が共同で北朝鮮の核廃棄を求めるのら、射程1000キロの国産巡航ミサイルを廃棄して、日本の疑念を解くことが先決ではないか。
米国防総省の秘密報告がニューズ・ウイークに暴露されたことがある。「北朝鮮軍が奇襲攻撃をかけてきたら、韓国の防衛線は二週間ともたない」と分析していた。加えて近代化された韓国軍の装備が北朝鮮軍の手に落ちる危険性がある。対抗手段としては、米海軍が海上からトマホークなど巡航ミサイルで北朝鮮軍を叩くしかないという内容だった。
このことを想定して韓国海軍も巡航ミサイルを装備するのは考えられる。だが海上からの巡航ミサイルなら射程500キロで事足りる。やはり未来志向の日韓友好関係をいうなら、盧武鉉政権下で計画された射程1000キロの国産巡航ミサイルは白紙化して貰いたい。
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3607 射程1000キロの韓国巡航ミサイル 古沢襄

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