中国のネットであからさまな北朝鮮批判のブログが多くなっているという。国策に反するブログは容赦なく当局に閉鎖される中国社会だから、このような批判ブログが容認されているのは珍しい。中国と北朝鮮は朝鮮戦争を戦った「血の友情」で結ばれてきた。
それがここにきて、これ以上、北朝鮮の暴走に付き合うと、中国の国際的立場が危うくなると言い出している。「朝鮮は元々恩知らずだ」とか「食事も満足に取れないのに武装して、声をからしながら国連を非難する。指導者が恥知らずなのか、国民が愚かなのか」「朝鮮の無茶に付き合ってはいけない。私たちには私たちの道がある。朝鮮はどうぞ勝手に、自身の道を突き進んでくれ。死ぬまで無茶し続ければいい」と突き放すブログの記事もある。
これが即、中国政府の態度と断定はできない。しかし一般の中国人の中にこのような空気が生まれているのは確かである。中国当局は北朝鮮にホトホト手を焼いているというのが実情ではないか。
興味深い情報を韓国の聯合ニュースが瀋陽から伝えてきた。
ここ一ヶ月間のことだが、中国産トラックとジープ500台余りが鴨緑江を越えて北朝鮮に搬入されているという目撃情報。食料や燃料を積んだ支援トラックかというと、そうではない。空の軍用とみられるトラックの行列だったそうだ。
目撃者は北朝鮮の国営企業などが輸入した可能性もあるが、これだけの大量なトラックを一度に輸入できるのは北朝鮮軍でしかないと語ったそうだ。兵員輸送のトラックなのかもしれない。
一方で北朝鮮の自制を求め、一方ではトラックの大量輸送を認める中国・・・北朝鮮という暴れ馬を御する中国の手綱さばきが果たして成功するのだろうか。
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3610 批判ブログと大量トラック輸送 古沢襄

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