世界の経済圏はこのようなものだろう(人口は概数)。
北米(人口3.6億人)、中南米(4億人)、欧州(含東欧・ロシア、8億人)、中東(3億人)、アフリカ(8.5億人)、アジア・太平洋(含日本・インド・豪州・NZ、25億人)、シナ(13.5億人)。
アジア・太平洋にシナを含める考えもあるが、共産主義独裁国家なので分けた。
世界最大の民主主義国家インドは11.8億人で、5年前と比較し1.2億人も増加しているから、近い将来、シナを抜くことは確実だ。
経済面でもアジア・太平洋の牽引車はこれまでは日韓だったが、いずれはインドになるだろう。経済成長率は7~9%で、25年後には日本のGDPを抜くと見られている。
NNAの報道によると、日印経済委員会主催の「インド工業団地セミナー」が7月28日、都内で開催された。経済特区への直接投資を呼びかけたものだ。
<財務省のまとめでは、日本企業によるアジアでの外国直接投資は2008年度(08年4月~09年3月)にインド向けがトップに立った。
これまで首位を堅持してきた中国を抜いた形だが、一方で、インフラの未整備や行政手続きの煩雑さ、労働問題など、インドでの投資には負の要素がつきまとうとの認識を持つ企業も少なくない。
こうしたことを念頭に置き、インド側は経済特区ではこれらの課題を払しょくする投資優遇制度を構築していると強調した>
インドは中産階級が育ってきているので、やがては巨大市場になるだろう。日本企業の多くも生産基地としてのみならず市場を狙って進出している。
日印は歴史的にも友好関係が続いている。外務省のサイトによれば日本経済の成長にインドは多大な貢献をし、それは明治時代までさかのぼるという。
<1952年に国交を樹立して以来、日本とインドは友好的な関係を築いてきましたが、実はインドとの経済関係が日本の経済成長にとって大きな役割を担った時期がありました。
最初は、明治時代。産業の近代化を進める上で、綿織物業の発展は重要な役割を果たしましたが、これを支えたものにインドの綿花、綿業がありました。
明治末年にはインドとの貿易額は、日本の総貿易額の約10%を占め、インドからの輸入(綿花が80%以上)は日本の総輸入量額の15%に達しました。
さらに、戦後、1950年代央から始まる日本経済の高度成長を支えたのは鉄鋼業でしたが、その発展にインドからの鉄鉱石の安価・安定供給が大きな役割を果たしました。インドは日本の近代経済の基盤作りに貢献したと言えます>
シナは海洋覇権を目指しているが、核ミサイルと原子力潜水艦を配備するインドはそれに対する抑止効果も期待できる。日米印で合同軍事演習も行われている。
<日本の海上自衛隊、アメリカ、インド海軍は16日、日本中部の房総半島に近い太平洋で、初めての合同軍事演習を行いました。
海上自衛隊の駆逐艦4隻、アメリカ海軍のイージス駆逐艦2隻、インド海軍の艦艇3隻が、7時間にわたって行われる軍事演習に参加しました。
海上自衛隊とインド海軍はこれまでに、数回軍事演習をしましたが、アメリカ軍と共に3カ国の合同演習を行うのは初めてです。日本の高官は、演習の目的は3カ国の軍隊間の相互信頼を強めることにあると述べていま
す>(中国国際放送局2007-04-17)
シナは根っからの反日国家で、“革命外交”と称して国民の暴力・暴動で外交を決しようという伝統があるし、法治国家ではないので遵法精神はないに等しい。チャイナリスクと言われるゆえんだ。
日本の投資先としてインドがシナを越えたのはまことにめでたく、日印の関係強化がさらに進むことを期待したい。
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3747 存在感増すインド 平井修一

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