憲法上、日本には戦力がない。自衛隊は軍隊ではないことになっているから、自衛隊の階級・組織は皇軍と呼称を変えて、警察官や消防官に準じたものにしたという。
だから国民の多くは自衛官の階級を聞いても、それが皇軍のどの階級にマッチするのかちんぷんかんぷんである。ウィキを参考に調べてみた。
●幹部(皇軍・将校)――
☆将官
<皇軍・大将>
統合幕僚長及び陸上幕僚長たる陸将 (General)
統合幕僚長及び海上幕僚長たる海将 (Admiral)
統合幕僚長及び航空幕僚長たる空将 (General)
<皇軍・中将>
陸将 (Lieutenant General)
海将 (Vice Admiral)
空将 (Lieutenant General)
<皇軍・少将>
陸将補(Major General)
海将補 (Rear Admiral)
空将補 (Major General)
(以下は陸自について。海空も同様)
☆佐官(皇軍では大佐、中佐、少佐など)
陸軍大佐、空軍大佐はColonel (カーネル)、海軍大佐はCaptain、中佐は
Lieutenant Colonel(レフテナント・カーネル) 、少佐は陸軍・空軍:
Major、海軍:Lieutenant Commander。ちなみにケンタの創業者カーネル
・サンダースは「名誉大佐」の称号を持っているための通称。
自衛隊:一~三佐(一~三等陸佐)
☆尉官(皇軍では大尉、中尉、少尉など)
陸軍・空軍大尉はCaptain、海軍大尉はLieutenant。陸軍・空軍中尉は1st
Lieutenant、海軍中尉はLieutenant Junior Grade。陸軍・空軍はSecond
Lieutenant、海軍少尉はEnsign。
自衛隊:一~三尉(一~三等陸尉)
☆准尉・准陸尉(皇軍では准尉・特務曹長、兵曹長など。Warrant Officer)
●曹士(皇軍・下士官)――
☆曹長・陸曹長(皇軍では曹長Sergeant Major、軍曹Sergeant、伍長
corporalなど)
自衛隊:一~三曹(一~三等陸曹)
●士(皇軍・兵卒)――
☆士長(陸士長)(皇軍では兵長。空軍:Senior Airmen、海軍:
Leading Rate)
自衛隊:一~三士(一~三等陸士)(一等は皇軍の上等兵。陸軍:
Private First
Class、海軍:Seaman、空軍:Airman First Class 。一等兵(自衛隊の
二等)は陸軍:Private、海軍:Seaman Apprentice 、空軍:Airman。二
等兵(自衛隊の三等)は陸軍:Private、海
軍:Seaman Recruit、空軍:Airman Basic)
ところで、大将より上が「元帥」。General of the Army(陸軍元帥)、Fleet Admiral(海軍元帥)。
その上が「大元帥」で日本では明治天皇、大正天皇、昭和天皇の3陛下のみである。
皇軍の場合、徴兵された兵士は最初の二等兵から昇格しても大尉止まりである。それから上は言わばキャリア組の世界だ。今の日本では三軍を動かす権限は防衛大臣と総理大臣にあるようだ。
今の防衛大臣・浜田靖一(やすかず)は、喧嘩で相手を刺して懲役1年の実刑判決を受け服役したヤクザ浜田幸一、通称「木更津のダニ」の倅である。ダニの息子が防衛大臣なのだから世も末だ。
軍人は命がけで国民を守るという特殊な職業である。それにもかかわらず国民は自衛官を「違憲であるが合法」と半ば継子扱いでイジメ、漁船と衝突しようものなら鬼の首を取ったように自衛隊を叩きに叩く。
そのくせに災害のときは助けてくれと呆れるような期待をしている。「自衛官大歓迎」の看板を掲げた店を知らない。
<曹長以下の自衛官は営舎内居住が原則であるため、隊舎、艦艇で生活する。外出は許可制だ。生活そのものに対しても厳しい制約が課され、特に外出や外泊にあたっては重点的な指導を受ける。
ミスや不祥事を起こした隊員に対しては、懲罰的な意味合いを込めて「外出禁止」といった外出を許可しない措置がとられる場合がある(隊員間の通称として外出禁止を受けた期間を「懲役」と揶揄する隊員も存在する)>
オフの外出時でも制服着用が義務付けられているようだが、これではノンビリ居酒屋へも行けないので、気の合う仲間とアパートを借りて、そこで私服へ着替えるのが一般的のようだ。アパートは先輩から後輩へと引き継がれているそうである。
皇軍の軍人は制服姿で堂々と息抜きをしていたのに自衛官は私服でしか盛り場を歩けない。これで「お国の一大事だ、命を賭けて戦ってくれ」と言われても、小生だって「冗談じゃねーよ、さんざコケにし、靖国の英霊をないがしろにし、集団的自衛権も放棄したままにしておいて、よー言うよ」と大いにしらけるだろう。
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3821 命がけで守るに値する国・民か 平井修一

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