小生が大企業の経営者なら中国進出についてこう訓辞するだろう。
「中国進出が大きなビジネスチャンスであることは承知している。しかし、中国は基本的に一党独裁の反日国家である。自由、人権、法治も保証されていない。
戦前のように、日貨排斥、日本人虐殺の反日暴動のレバレッジ(てこ)は中共が握っており、政治問題などが熱くなれば、彼らは進出企業の資産と日本人従業員を人質にすることは目に見えている。いわゆるチャイナリスクである。
資本は利潤を求めるとはいえ、このようなリスキーな国へ投資することは倫理上もいかがなものか。中国経済に資することは、とりもなおさず人道無視の独裁者・中共の延命を側面から助けることになる。
わが社としては歴史的に中共と立場を異にするタイ、ベトナムを中心としたASEAN、インドを投資先として研究したい」
生き馬の目を抜く経済界でそんな立派な経営者は異端児扱いされるのだろう、多くの経営者は中国市場に活路を見出す。「ダイヤモンドに目がくらみ・・・」中国麻薬にはまっていくのだ。
報道によれば「三越伊勢丹ホールディングス」は中国で2014年までに大型店舗を5店開業し、総店舗数を10店に増やす。年内にも中国事業を統括する持ち株会社を設立する方針にあるという。
「高島屋」は同国最大級となる百貨店を2012年に上海市に開業する。現地有力デベロッパーとの提携をテコに多店化も目指す。日本の百貨店による中国出店は三越伊勢丹ホールディングス傘下の伊勢丹に次ぎ2社目。「国内事業の拡大が難しいとみて、成長が見込める中国やアジアへの展開の第一歩とする」そうだ。
日本国内は百貨店売上高が12年連続で減るなど「成長には一定の限界がある」。このため「海外で成功した事業スキームやノウハウを活用する」ことで活路を見いだすのだという。
「イオン」は現在、中国で23店舗を運営しているが、2008年オープンのイオン北京国際商城ショッピングセンターを手始めに、2010年までに100店舗体制を目指す。
「イトーヨーカ堂」は北京でスーパーマーケット、成都で百貨店を展開している。
「ファミリーマート」は2004年に上海へ出店し、2007年1月に日本初のコンビニエンスストアとして広東省へ出店。同年9月には蘇州に出店した。
美空ひばりの歌に「お祭りマンボ」というのがあった。祭りに浮かれているうちに自宅が丸焼けになるという歌である。(作詞・作曲 原六朗)
♪お祭りすんで 日が暮れて つめたい風の 吹く夜は家を焼かれた おじさんと へそくりとられた おばさんのほんにせつない ためいきばかり いくら泣いても かえらない いくら泣いても あとの祭りよ
日系進出企業が「あとの祭り」にならぬことを祈るばかりである。
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