3865 米ニューヨーク・タイムズに「日本の新しい道」寄稿 古沢襄

選挙戦の終盤に入っても民主党圧勝の情勢が変わらない。予想された「揺れ戻し」現象も起こる気配がみえない。民主党政権が必至という中で、鳩山代表は米紙ニューヨーク・タイムズに「日本の新しい道」と題する寄稿文を掲載した。
鳩山氏は「日米安保条約は外交の要」としながらも、米国の「市場原理主義」を批判、自身が掲げる「友愛」の精神に基づき、東アジア共同体の創設や地域社会の再建を目指すと述べている。
九月になれば鳩山氏は首相として訪米、オバマ米大統領と首脳会談を持つことになる。民主党の外交・安全保障政策が定まっていない中で、とりあえず日米安保条約は外交の要としたのは、民主党政権が米国離れをみせるという懸念を払拭する意図が窺われる。
東アジア共同体の創設は、具体性に欠けるので明確でないが、「中国の存在感が増し、日本は米中両国の覇権争いの中で、いかに国益を守るかが課題になる」としているので、日本が中心となったアジア外交の展開という意味なのかもしれない。
<27日の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、民主党の鳩山由紀夫代表による「日本の新しい道」と題する寄稿文を掲載した。鳩山氏は「日米安保条約は外交の要」としながらも、米国の「市場原理主義」を批判、自身が掲げる「友愛」の精神に基づき、東アジア共同体の創設や地域社会の再建を目指すと強調した。
鳩山氏は「日本は米国主導の市場原理主義にさらされ、人間の尊厳が失われている」と指摘。小泉純一郎元首相以降の自民党政権が米国に追随し、地域社会を破壊したとした上で「環境を重視して、福祉や医療制度を立て直し、教育、子育てを支援していき、格差を是正する」と訴えた。
また米国については「イラク戦争の失敗や金融危機で、米国主導のグローバリズムは終わりに向かい、多極化の時代を迎える」と予測。中国の存在感が増し、日本は米中両国の覇権争いの中で、いかに国益を守るかが課題になるとした。
ニューヨーク・タイムズ紙は鳩山氏について、30日の衆院選で民主党が勝てば首相になる人物として紹介した。(共同)>
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