3870 中国・ミャンマー国境に突如一万人の避難民 宮崎正弘

シャン族の居住区から中国系の人々が雲南省の難民キャンプへ。
年初来、ミャンマー政府は雲南省との国境地帯にいる少数民族を手なずけるための秘密交渉を繰り返し、一部の部族を国軍兵士に取り入れる約束もしたが、結局、あゆみよりは見られず、会談は物別れに終わっていた。
シャン族の地域にはミャンマー政府軍の突入が予測されるようになった。
8月7日から12日にかけてコカン地区で軍と住民が対峙し、緊張が走った。コカン地区はミャンマー領内の北方地区では珍しい中国系住民が集団生活をしている。
そして中国系住民は軍事紛争を恐れ雲南省へ逃げた。しばしこの地へとどまったあと、ふたたびミャンマー領内へ戻ったという面妖な動きがあった。その数およそ一万人という。
ヤンゴンでは高級マンションもバザールの宝石商も殆どが中国系である。同地域はアフガニスタン、パキスタン国境につぐ麻薬地帯でもある。
西側から制裁をうけても中国の支援があるために軍事政権はびくともせず、厳しい鎖国政策をつづける。国境地帯は実際に政府の支配が及ばない無法地帯、麻薬の取り締まりもままならなかった。いまミャンマーで何かが始まろうとしているのか。
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