マスコミの世論調査がほぼ当たった。一部の新聞が予測した民主320議席超は外れ、自民100議席を割るも当たらなかったが、大きな流れでは当たり、政権交代が実現する。それにしても公明党が小選挙区で全敗、太田代表、北側幹事長が落選した影響は大きい。自公選挙協力は終わるのではないか。国民新党の綿貫代表の落選も意外だった。
民主党は新政権人事に着手 官房長官は菅直人代表代行、岡田克也幹事長を軸に調整に入った。マスコミの夜回り取材も激しくなろう。その一方で鳩山代表の資金管理団体が死亡した人を寄付者として虚偽記載した問題で、東京地検特捜部が動き出す気配をみせている。新政権にとって法相も重要人事になる。
九月下旬には鳩山氏が新首相として訪米し、オバマ米大統領と首脳会談に臨むことになる。外交・安全保障政策で確たる方針を示さねばならない。各省庁から来年度予算の概算要求が出る時期にきているが、財源を含めて役所任せでない予算編成が出来るか、財務相など経済閣僚の人事も重要である。
こうみると、民主党は選挙で大勝の余韻をかみしめている余裕がない。国会で新首相の指名、新内閣人事を行った翌日から待ったなしの課題が山積している。
<民主、新政権人事に着手 官房長官は菅、岡田氏軸に調整
民主党の鳩山由紀夫代表は30日夜、政権獲得が確定したことを受け小沢一郎、菅直人両代表代行らと会談し、人事を含め新政権への移行準備に着手した。要となる官房長官は、菅氏、岡田克也幹事長の2人を軸に調整が進むとみられる。財務相、外相など重要閣僚や党幹事長から固めていきたい意向。31日にも幹事長を通じ社民、国民新両党に連立政権樹立へ向けた協議を呼び掛ける。
鳩山氏は31日未明の記者会見で「政官業(癒着)の利権にまみれた古い政治にさようならし、新しい市民中心の政治をつくり出す」と決意表明した。
鳩山氏は人事に関し「性急に決める環境にはない。腹案は考えているが、まだ確定はしていない」と指摘。当初は官房長官などを先行して内定して「政権移行チーム」を立ち上げ組閣人事に入る想定だったが、当面、党三役などで人選を進めることとした。政策立案の中心として新設する「国家戦略局」に担当相を充てることを明らかにした上、党政調会長などに兼務させる考えを示した。
麻生政権に対しては早急に引き継ぎの協議に応じるよう申し入れる。
小沢氏は来年の参院選に向け、選挙対策の責任者を続けることについて「鳩山代表の指示に従う」と述べ、前向きな姿勢を表明した。
鳩山氏は9月14日の週に開かれる特別国会で新首相に指名された後、18日までに組閣を終える方針。初閣議で政令改正し国家戦略局を「戦略室」の形で立ち上げ、麻生政権が景気対策の柱とした2009年度補正予算の組み替え作業に入る。
鳩山氏は組閣後に訪米し、オバマ米大統領や中韓両国首脳と初会談に臨み、国連総会で演説。対米、アジア外交の基本姿勢を説明し、各国との信頼関係継続を確認する。
10月にも開かれる臨時国会では「アニメの殿堂」など無駄と批判してきた事業を執行停止する2次補正予算案を提出する方針だ。(共同)>
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