米オバマ政権と鳩山新政権のズレが表面化しそうな情勢になった。ケリー米国務省報道官は「米国は、普天間の代替施設や(海兵隊)グアム移転を日本政府と再交渉するつもりはない」と言明した。ワシントンから読売新聞が伝えている。
またケリー報道官は会見で、海上自衛隊のインド洋での給油活動について「決定的に重要な役割を果たしている」と継続に期待感を示した。来年一月でインド洋から撤収する方針の民主党と継続を望む米側との交渉も難航ぶくみとなっている。
このような状況下でゲーツ米国防長官が10月中旬に訪日し、新政権の防衛相と協議することも取り沙汰されている。11月に予定されているオバマ米大統領訪日への環境を整える狙いがあると言われている。鳩山新政権は発足早々から日米関係で重要な決断を迫られる情勢となっている。
<【ワシントン古本陽荘】ゲーツ米国防長官が10月中旬に日本を訪問することがほぼ固まった。日米関係筋が8月31日明らかにした。政権交代後の日本を訪れる初のオバマ政権閣僚となるとみられる。
ゲーツ長官は次期防衛相と会談し、日米同盟や核抑止のあり方、海上自衛隊のインド洋での多国籍軍への給油活動などについて意見を交わす見通し。11月に予定されているオバマ大統領訪日への環境を整える狙いもある。
だが、米政府は民主党が主張している在日米軍再編の再協議には応じない方針で、新政権の対応次第では同盟関係がきしむ可能性もある。新政権の政権担当能力が問われる場面となりそうだ。(毎日)>
<【ワシントン=小川聡】ケリー米国務省報道官は31日の記者会見で、衆院選で勝利した民主党が沖縄県の米海兵隊普天間飛行場移設や海兵隊グアム移転に関する日米合意案を批判してきたことについて、「米国は、普天間の代替施設や(海兵隊)グアム移転を日本政府と再交渉するつもりはない」と言明した。
民主党中心の新政権発足から間もないタイミングで9月下旬、国連総会などに合わせて日米首脳会談が見込まれており、それに先だって民主党側にクギを刺しておく狙いがあるとみられる。
日米合意案では、普天間飛行場を沖縄県名護市の米軍基地内に移設する計画だが、民主党は沖縄県外への移設を求めている。
ケリー報道官はまた、民主党が、海上自衛隊によるインド洋での給油活動を1月に中止するとしている問題について、「日本がどのような役割を果たすかについての議論を期待している。数か月は推移を見守る」と述べ、日本の新政権がどのような代替案を提示するか注視する考えを示した。(読売)
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3891 米オバマ政権と鳩山新政権のズレが表面化か 古沢襄

コメント
その「くぎ」がドレだけ太いものか、に政権の運命の一翼を担う転換点になりかねない様に思っています。安易に風見鶏の姿勢を見せてしまうと、社民党や共産党との連立は切れるし、意固地に民意民意とはねつけていると、事実上の経済制裁措置を受けてしまうくらいの話になるです。
アメリカとは、と考えるとそういう国と私は感じている次第です。今度の対日大使は親日派とは遠い存在の人らしいし、冷淡に厳しい要求をズバズバと差し込んでくる様な弁護士さんと見ています。対等関係とは程遠い状況に追い込まれる事はまずもって確実だろうと思います。