3900 未明のオバマ・鳩山電話会談?  古沢襄

三日未明にオバマ米大統領から鳩山氏に総選挙で勝利した祝意の電話があった。十分間程度の短い会話だから電話会談というほど内容があるものではない。だが、米国内で鳩山氏の対米外交に疑念が生じていることを考えると、米政府側から積極的に仕掛けたという見方が成り立つ。
民主党内には「このタイミングでの会談は、連立協議で社民党の主張に過度に配慮しないようけん制する狙いがあるのでは」(国際局関係者)との声も上がっている・・・と毎日新聞が伝えているが、あり得る話である。時事通信が電話の内容を詳しく伝えている。
鳩山氏は詳細な発言内容については「先方から細かく報じてほしくないとのことなので、申し上げるつもりはない」と述べた。ただ、オバマ米大統領が日米関係の強化を求めたのは明らかである。鳩山氏も「私どもも日米同盟が基軸」と明言し「建設的な未来志向の日米関係を築き上げていきたい」と応じた。
伝えられるかぎりでは、いわば総論であって日米間で懸案になっている問題は話題にのぼらなかった。また限られた時間では、その余裕もなかった。ただ、一連の動きをみると、鳩山氏の受け身の姿勢が目立ってならない。外交は苦手なのだろうか。
<[東京 3日 ロイター] 民主党の鳩山由紀夫代表は3日未明、オバマ米大統領と電話会談を行い、緊密な日米関係が引き続き日本の外交政策の基軸との見解を伝えた。
鳩山代表は電話会談後、記者団に対し「日米同盟が(日本の外交政策の)基軸であり、未来志向の日米関係を築きたいと考えていることを伝えた」と述べた。(ロイター)>
<鳩山代表の発言要旨=米大統領電話会談
民主党の鳩山由紀夫代表が3日未明、オバマ米大統領との電話会談について、記者団に語った内容の要旨は以下の通り。
 -会談内容は。
海の両側で民主党が勝利したというお祝いをいただいた。私の方からは、むしろ民主党の勝利はオバマ大統領のおかげだと申し上げた。日本で初めて民主的手続きによって政権交代が行われた、チェンジというものは勇気がいる話だったが、日本国民に勇気をお与えくださったのは米国民であり、大統領だと申し上げた。
私どもも日米同盟が基盤であると考えている、建設的な未来志向の日米関係を築き上げていきたいと思っていると(伝えた)。
大統領が気候変動、核廃絶、核不拡散・軍縮にリーダーシップを発揮しておられる。民主党も、同じ気持ちでこういうことにリーダーシップを取らなければいけないと考えている政党だと。
経済的にも緊密な協力の中でお互いに改善するよう努力しよう、ぜひ未来志向で日米関係を発展させていこうと申し上げた。
 -米紙で鳩山氏の論文に批判的な論調が出ていることに考えを述べたか。
向こうからそういう話はない。私どもも日米関係が基軸だということを申し上げた。
 -インド洋の給油活動については。
お祝いの電話なので、そういう話があるわけがない。じっくり2人でお会いしたときに議論したい。私どもの基本的なスタンスというものは当然あるが、包括的なレビューが必要な部分もある。込み入った話は一切ない。
 -日米首脳会談について話したか。
できるだけ早くお会いしたいという雰囲気は先方からもあった。私からも、できれば国連におうかがいし、そのときにお会いしたいという話はした。
 -日米同盟堅持で一致したのか。
 当然だ。
 -米軍再編の話はしたか。
 していない。(時事)
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