アフガン情勢はカルザイ政権の弱体化、汚職体質もあって混沌としている。その間隙を狙ってタリバンが跳梁し、米軍はじめEU派遣軍は押さえ切れない状態にあるというのが現状であろう。オバマ米大統領はイラクから米軍を撤兵し、アフガンにおけるアルカイダや過激派掃討に集中しようという政策転換を鮮明にした。
さらに11日の米同時多発テロから8年を迎えた日にオバマ米大統領は、アフガニスタンをテロとの戦いの主戦場と位置付け、米軍増派も打ち出した。(米CNN)
しかしアフガン情勢は米軍増派によって好転する見通しはない。むしろ泥沼化したベトナム戦争の二の舞になる可能性すらある。EU派遣軍のドイツでは自国軍の撤兵を求める世論が高まっている。日本もインド洋から自衛艦の撤収を行う方向にある。
極めて厳しい情勢下にオバマ米大統領は立たされたといっていいだろう。「我々は決してくじけない」とオバマ米大統領は強調したが、見通しは混迷し、暗いと言わざるを得ない。
<ニューヨーク(CNN) オバマ米大統領は、米同時多発テロから8年を迎えた11日、事件現場の1つとなった米国防総省で追悼式典に臨み、テロを引き起こした国際テロ組織アルカイダや過激派掃討への決意を新たに示し、「我々は決してくじけない」と強調した。
オバマ氏にとっては大統領に就任後、初の同テロの追悼日。大統領は、アルカイダが同時テロ前に拠点を築いてたアフガニスタンをテロとの戦いの主戦場と位置付け、米軍増派も打ち出している。
国防総省でのテロでは、ハイジャックされたアメリカン航空機がビル西側に突っ込み、乗客ら計184人が死亡していた。オバマ大統領は遺族、友人らが集まった式典であいさつし、「貴方たちの心の痛みはどんな言葉を費やしても癒されない」と思いやった。
同じくテロの舞台ともなったニューヨークの世界貿易センタービル(WTC)跡地やペンシルベニア州シャンクスビル近くの旅客機墜落現場でも追悼式典が催された。(米CNN)>
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