鳩山新政権の骨格人事の全容は、特別国会召集前日の15日にまで持ち越される見通しとなった。焦点となったのは財務相ポストだが、幹事長に内定した小沢一郎代表代行側が(藤井財務相に)慎重意見を示したとされ、それが人事全体の足踏み状態につながっているとの見方が強い。(共同)
事実とすれば、内閣人事には口だしをしないとされた小沢氏が、党人事のみならず内閣人事にも影響力を行使していることになる。権力の二重構造どころか”小沢院政”政権という批判が出るのではないか。
<民主党の鳩山由紀夫代表は12日、都内の自宅などで過ごしながら閣僚人事の検討を続けた。最大の焦点は大蔵省OBで元蔵相の藤井裕久最高顧問を軸に調整が進んできた財務相ポストの行方。
幹事長に内定した小沢一郎代表代行側が慎重意見を示したとされ、それが人事全体の足踏み状態につながっているとの見方が強い。全容が固まるのは特別国会召集前日の15日になる見通しだ。
鳩山氏は12日午前、都内の自宅前で「人事は急がずゆっくり考える。国民の期待に応える、しっかりした人事をやる」と記者団に述べた。
小沢氏周辺からは「官僚出身者が古巣で大臣になると改革できなくなるというのが小沢さんの考えだ」との声が出ている。藤井氏が西松建設巨額献金事件の際に「小沢氏辞任論」を唱え、小沢氏の反感を買ったことも背景にあるとされる。このため経済産業相など経済閣僚での入閣が固まっている直嶋正行政調会長に財務相ポストが回るとの見方も出始めている。
入閣が有力となった弁護士出身の仙谷由人元政調会長は法相や、医療政策に詳しいことから厚生労働相就任説が浮上。野田佳彦幹事長代理については、防衛相との声が強かったが、実父が自衛隊OBであることから藤井氏と同様の理由で否定的な見方が出ている。
入閣が決まった社民党の福島瑞穂党首は環境相、国民新党の亀井静香代表は総務相をそれぞれ希望している。ただ両ポストは地球温暖化対策と地方分権という民主党が力を入れる政策を担うだけに「簡単には譲れない」(民主党幹部)のが実情。総務相には原口一博衆院議員の名も挙がる。
前原誠司副代表は国土交通相を希望しているもよう。長妻昭政調会長代理は「行政刷新会議」担当相との見方が有力。川端達夫元幹事長の入閣も有力で、枝野幸男元政調会長も閣僚起用されるとの見方が強まっている。(共同)>
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3961 小沢氏が内閣人事にも口だしか? 古沢襄

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