アフガニスタンでの戦死者、ただいま1386名。米英が最悪の犠牲をだして、オバマ、ブラウンに再選の芽は消えかけた。
カブールは戦乱の巷。不安と猜疑心と復讐の目が光り、派遣されてきた西側の兵士のみならず多くの外交官はゆっくり寝ることも出来ない。警備をグルカ兵にゆだねた米国大使館はなおさらであろう。
9月16日までの統計で西側からの兵士の戦死者は1386名となった。
このうち最大の犠牲は米兵で830名、英国214名、カナダ130名。以下ドイツ33,フランス31,スペイン25,デンマーク24,オランダ21,イタリア15,ポーランド13,豪とルーマニア各11,他12ヶ国で28名の犠牲。
現在10万9000名の西側兵士が駐留し、このうち6万4500名が米兵。9000名が英国、そして三番目の派遣国はドイツで4200名、後者ドイツはクンドゥス地区に4000名が集中しており、9月3日に三名が犠牲となった。ドイツあげての衝撃、27日に迫ったドイツ総選挙に大きな影響がでる。
ドイツへ戻った三名の若い遺体は棺が国旗で撒かれ、盛大な葬儀が営まれた。ドイツでは、アフガンからの撤退が世論の一角に登場した。
さて何が問題か。世界の関心はアフガニスタン一色。次にイラク、そしてイランの核。
西側が「世界平和」という幻想の元であれ、結束して対応しているときに日本はインド洋上からも逃げ出す。裏切り、卑怯、怯懦と思われるだろう。日本のイメージは湾岸戦争で最大の金銭的貢献をし、機雷掃海をなしとげてもクエートの感謝広告から国名をはずされるという屈辱を味わった。
▲JALの悲劇も情勢に即応できない怯懦からはじまった
イラクで重要施設の楯として、サダムフセインの人質となった日本人が救援を求めてもJALは救援機を飛ばさなかった。トルコの飛行機が邦人を助けてくれた。救援物資は台湾の飛行機が運んでくれた。
今日のJALを襲う経営難というのは因果応報かも知れない。JALを創設した男たちの愛国心とナショナリズムをおもうとき、なんという時代の変化、精神の萎縮だろうか。
アフガニスタンへの対応が連日、西側マスコミが報じているときに、我が国には対米協力から逃げようとする異星人の政権が現れ、世界は「未知との遭遇」(ヘラルド・トリビューン、9月17日付け一面トップ)をみる。
ところでオバマ政権は発足からまだ一年にもならないが、すでにレーム・ダック入りの観あり、支持率は急下降。民主党寄りの新聞漫画にも「オバマ」の肖像画の下に「HOPE」とあって、その下に視聴者が「-LESS」の追加文字。つまり、「希望」は「絶望」に変わったのだ。発足から八ヶ月で・・・。
異星人が首相となった「ボーフラ政権」の人気はおそらく年内。年明けから空中分解という運命が待っている。なぜって、世界の常識は日本の非常識、世界が直面している危機に適切な対応ができないどころか、関心がないんですからね。
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