長島昭久議員、さすが!!つい賞賛したくなりますね。
防衛政務官としての民主党の長島昭久議員がインド洋での自衛隊の給油活動の継続を主張して、党の幹部から厳重注意を受けたとか。このへんの民主党の内部の抑圧は自民党のだらしなさにくらべると、中国と日本ほどの差があるようです。
しかし長島議員がなぜ自衛隊の給油活動の継続を自党の上層部の意にさからってまで、唱えるのか。それは長島議員が国際情勢をよく理解しているからです。
以下、つい最近までアメリカ政府を代表してアフガニスタンの作戦の政策面に実際にかかわっていた人物に意見を聞きました。
■前米国防総省NATO駐在首席代表 ブルース・ワインロッド氏
日本の新政権が登場して、安全保障の分野で最初に打ち出す主要な新政策がインド洋での自衛隊の給油活動の撤収というのでは、あまりにも残念だ。
対米政策の始め方としても不運だと思う。日本にとってのマイナスも象徴的、実質的な両面で大きいだろう。
日本の自衛隊が支えるアフガニスタンでの作戦は米国だけでなく、北大西洋条約機構(NATO)加盟の全28カ国がなんらかの形で参加し、国連も完全関与している。
NATO以外でもオーストラリア、ニュージーランド、スウェーデン、フィンランド、グルジアなど多数の国が加わっている。
国連も多数の要員を送り込んだ。世界各国の民間のNGO(非政府機関)の参加も多数に及ぶ。
アフガニスタンでの安全保障上の脅威というのは放置すれば、周辺地域だけでなく全世界への脅威となるからだ。
アフガニスタンでのイスラム原理主義勢力タリバンや国際テロ組織アルカーイダに対する軍事作戦は米国内では民主、共和両党の根強い支持を受けてきた。だが、その作戦が困難を増してきた。
米国の国民一般の支持も最近はやや揺らいでいる。オバマ政権にとってこうした困難が増せば増すほど、日本の支援は貴重となる。
私自身、今年夏まで米国防総省のNATO駐在の首席代表としてアフガニスタン作戦にかかわり、欧州側との協議にあたってきた。
この作戦の実施に加わるすべての諸国が日本のこの時期の撤退には失望するだろう。
オバマ政権も日本の自衛隊のインド洋撤退には落胆するだろうが、日米同盟の堅持という基本目的からその落胆をあまり表面には出さないかもしれない。いまこの時期に日本との関係全体を悪くしたくないからだ。
表面的には日本のインド洋撤退の決定を正面から受け入れ、他の領域での協力を期待するというような声明を出して、それほど重要な案件ではないかのような扱いをするかもしれない。
だが実際は失望が大きいだろう。しかしこの時期での日本の撤退は同盟パートナーとはなにかという基本的疑問をも提起するだろう。(談)
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【プロフィル】ブルース・ワインロッド
1970年代に米上院のジョン・ハインツ議員補佐官、先代ブッシュ政権では国防次官補代理としてNATOを担当とした。ブッシュ前政権では国防総省のNATO駐在首席代表に任命され、今年7月までベルギーのNATO本部に駐留した。現在はワシントンの研究機関「ウッドロー・ウィルソン国際学術センター」の公共政策研究員。
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4107 自衛隊のインド洋撤退は世界が失望 古森義久
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