中国とロシアの関係はかつてない蜜月の時期を迎えたのではないか。プーチン首相は温家宝首相の招きに応じ、首脳会談で34件の経済協力協定に調印する。また、胡錦濤国家主席、胡邦国全人代常務委員長らとも会談するという。
国境紛争で戦火を交え、中ソ対立といわれた時期もあったが、今回の首脳会談で中長距離弾道ミサイル、商用ロケットの発射や打ち上げを事前に通告する軍事協定も結ぶ予定だという。
様変わりしたと思うのは、発展している中国の経済力を背景にして、ロシアに経済支援を行うことである。中国は進んだ高速鉄道技術を輸出し、ロシアの鉄道現代化を支援するという。
その見返りにロシアは中国に原子力発電所の建設支援を行うほか、軍事・技術面で中国と協力する協力関係が深まるとみられている。中国は世界第二の経済大国になるだけでなく軍事大国になる道をひた走っている。
<ロシアのプーチン首相は、中国の温家宝首相の招きにより、12日から2泊3日の日程で中国を訪れている。中国とロシアは高速鉄道、通信設備、原子力発電などの分野に55億ドル(約4940億円)規模の経済協力プロジェクト契約を結び、軍事分野でも弾道ミサイルや商用ロケットの発射・打ち上げの事前通告など蜜月関係をさらに強化していく。
12日の中国新聞社電によると、プーチン首相は14日まで中国に滞在し、温首相との首脳会談で34件の経済協力協定に調印する。また、胡錦濤国家主席、胡邦国全人代常務委員長らとも会談するという。
中国紙環球時報によると、今回結ばれる経済協力協定には、中国開発銀行によるロシア開発対外経済銀行(VEB)向けの5億ドルの借款供与、中国銀行による対ロシア通信設備購入融資2億ドルなどが含まれている。また、中国は進んだ高速鉄道技術を輸出し、ロシアの鉄道現代化を支援する。中国は北京-天津間など全国の大都市を結ぶ時速250-350キロの高速鉄路網を整備している。見返りにロシアは中国に原子力発電所の建設支援を行う。
両国はまた、中長距離弾道ミサイル、商用ロケットの発射や打ち上げを事前に通告する軍事協定も結ぶ予定だ。中国国防大学の軍事専門家、李大光氏は同紙に対し、「戦略兵器の弾道ミサイル発射日程を事前に通告するのは、真に友好的な国の間でだけ可能なことだ。中ロ関係は新たな段階を迎えた」と評した。
専門家は全体的印象として、中国がリードする経済力を基にロシアに経済支援を行い、ロシアは軍事的に中国と協力する形の協力関係が深まっていると分析する。
中ロ関係は昨年、シベリアのパイプライン建設計画で中国向けを日本よりも優先することが決まったことで急速に接近した。2002年に93億ドルだった両国の貿易規模も昨年は560億ドルに急増した。北京の外交筋は「中国は米国に対するけん制、エネルギー資源の確保という意味でロシアとの協力関係に特に力を入れている」と指摘した。(朝鮮日報)>
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