4343 恐るべし、日本の胃袋! 平井修一

哺乳類のクジラ、イルカは「可哀想」だから「獲るな、食うな」とエコナチは吼えるが、マグロにも文句がつきそうである。
ウィキによれば、マグロ属8種は大きいほうからタイセイヨウクロマグロ・クロマグロ・メバチ・ミナミマグロ(インドマグロ)・キハダ・コシナガ・ビンナガ・タイセイヨウマグロ。
水産庁によると、世界のマグロ漁獲量175万トンに対し、日本に供給されているマグロは47万3000トン(2006年)。その多くを刺身・寿司等の生食で消費している他、加工品では「ツナ」もしくは「シーチキン」と呼ばれるオイル漬けの缶詰が多いそうだ。
世界のマグロの27%を人口2%の日本人が食べているのだから呆れるほどのマグロ好きだ。ただ、ミナミマグロにはご用心である。
<ミナミマグロについて、国際的な漁業管理機関「みなみまぐろ保存委員会(CCSBT)」は10月23日、現在(2009年)の1万1810トンの総漁獲枠を10~11年の2年間で、20%減らすことを決めた。日本の漁獲枠は現行の3000トンから2400トンに減る>(河北新報10月24日)
CCSBTにはオーストラリア、韓国、台湾、インドネシア、ニュージーランドなど9カ国・地域が加盟しているが、日本は加盟国が漁獲したミナミマグロのほぼ全量を輸入しているそうで、「世界のミナミマグロのすべてを食べている」ことになる。
と言ってもミナミマグロは日本人の胃袋に入るマグロ全体の2.5%を占めるに過ぎない。
マグロの平均価格(築地)はキロ1500円ほど。ミナミマグロはキロ2400円、脂の乗りがよく、キロ3000円のクロマグロに次ぐ高級マグロで、トロとして日本市場で珍重されている。
<すし店や料亭で使われ、比較的高価だが、刺し身用として家庭でも人気がある。消費の低迷で高級なクロマグロとミナミマグロの在庫は過去最多の水準にあり、市場価格の急騰にはつながらないとみられる。
ミナミマグロはピーク時の1960年代には8万トンを超える漁獲があったが、80年以降、資源量が急減。日本をはじめとする漁業国が資源管理に取り組んでいるが、回復の兆しはみえていない>(河北新報)
どうもミナミマグロは当面食べないほうがよさそうだ。同志諸君、少々高いがクロマグロを食べてくれ。
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