4415 北朝鮮が自衛隊統合演習を非難 古沢襄

韓国軍を非難してきた北朝鮮が日本の自衛隊の統合演習(11月5日~11日)にも非難の矛先を向けてきた。防衛省は11月5日から11日までの期間、九州周辺で陸海空三自衛隊が参加した大規模な統合演習を実施した。参加した兵員は約四万。
この統合演習を北朝鮮は「朝鮮再侵略を狙った無謀な火遊び」と攻撃している。
自衛隊の国土防衛はソ連の脅威が薄れた現在、南西諸島や対馬などの日本の島嶼部に防衛の基本が移っている。かつては北海道が防衛戦略の地政学的な位置を占めていたが、現在は九州が重点となった。とくに対馬など島嶼部の防衛が焦点である。
今回の統合演習では島嶼部防衛を想定した大規模な上陸作戦が行われた。しかし島嶼部防衛は言われるほど簡単ではない。太平洋戦争では島嶼部の日本守備隊は、物量で勝る陸海空米三軍の機動部隊によって、各個撃破され玉砕の悲劇を生んでいる。
九州・沖縄の基地から機動力のある陸海空三自衛隊による支援が欠かせない。北海道防衛よりも南西諸島や対馬などの防衛は、限られた防衛予算では自ずから限界がある。有事の場合には在日米軍や米第七艦隊の支援が必要になる。ナイナイづくしの統合演習といえよう。
<【ソウル17日聯合ニュース】北朝鮮・朝鮮労働党機関紙の労働新聞は17日、「朝鮮再侵略を狙った無謀な火遊び」と題した論評で、日本の自衛隊が先ごろ実施した統合演習について触れ、「日本の軍国主義者の無謀な再侵略策動に対処し、自衛的軍事力を一層強化する」と明らかにした。
同紙は「5日から11日まで日本で大規模な上陸作戦演習の第2次自衛隊合同軍事演習が行われた。今回の演習が日本反動勢力の再侵略シナリオによって敢行されたのは言うまでもない」と主張した。
また、日本の反動勢力が今回、前例のない大規模な武力を動員し、上陸作戦演習を行いながら戦争の雰囲気を醸成したのは、再侵略策動が一層厳重な段階で本格的に推進されていることを意味すると述べた。
今日のアジアでは日本を侵略しようとしたり、脅かす国が存在しないにもかかわらず、日本が軍備拡張と武力増強に拍車をかけ、大規模な軍事演習を実施しているのは、アジア征服に向けた再侵略の砲声を上げるためだと指摘した。さらに、「日本の反動勢力はありもしない北朝鮮の脅威を理由に、任意の観点から朝鮮再侵略の砲声を上げようとしている」と付け加えた。(聯合)>
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