米AP通信社は新型の豚インフルエンザへの予防措置として、タマネギとニンニクをモルドバ軍が兵士に与えていると報じている。私たちは戦時中、風邪をひいたら日本ネギを刻んで、味噌と熱湯でかき回したものをドンブリ一杯飲まされたものだ。
ネギには身体を温める効用があるのかもしれない。一晩、汗をたっぷりかいて、不思議と風邪が治った。鼻風邪には長ネギを鼻に突っ込んだが、この方はあまり効かない。敗戦の色が濃く、物資が無くなった戦争末期のことである。
だが、普通の風邪とインフルエンザは違う。小国のモルドバ軍の兵員は6500人、一日に90人の割合で新型インフルエンザの感染者が増えているという。タマネギとニンニクを与えることは、悪いとはいわないが、物資欠乏に苦しんだ戦時中の日本を想い出す。
[モルドバ・キシナウ 19日 AP] モルドバ軍は、新型の豚インフルエンザへの予防措置として、兵士たちにタマネギとニンニクを与えているという。
国防省の軍医総監、セルジュ・バシスリタ大佐によると、タマネギ25グラムとニンニク15グラムが毎日、兵士の食事に加えられているという。おおよそ、小さなタマネギ1個とニンニク2かけほどだ。
モルドバではタマネギとニンニクは免疫組織を強化すると信じられており、伝統的な食事療法だ。
バシスリタ大佐によると、ここ2週間で兵士24人が新型インフルに感染したため、この食事療法を取り入れたという。モルドバではこれまでに1000人以上が新型インフルに感染、毎日90人のペースで感染者が増加している。
モルドバはルーマニアとウクライナに隣接する小さな旧ソ連の共和国。約6500人が軍に所属している。(AP)>
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