4502 ”鳩山続投”を期待する自民党? 古沢襄

麻生内閣の末期に”麻生続投”を期待したのは民主党。ここにきて誰の目にも鳩山首相の退陣は避けられないと映る。週刊誌も「小沢周辺から漏れてきた鳩山首相 年明け辞任表明(サンデー毎日)」とか「小沢一郎 鳩山を切る(週刊現代)」といった記事が出るようになった。
しかし自民党からは”鳩山続投”を期待する声が聞こえてくる。ヨタヨタしながらでも鳩山首相で参院選で臨んでほしいというのが、攻める側の論理であろう。民主党のカバーを代えられては、青息吐息の民主党が生き返る。
小沢幹事長の周辺からは、無為無策の鳩山では政権が持たないという危惧感が出ている。内閣支持率が60%台をキープしているのは、テレビが大々的に取り上げてくれた”仕分け人劇”のおかげ。だが、暮れから来春にかけて第二弾のパフォーマンス劇が出ないことには、50%台に転落しかねない。
やはり深刻なのは、鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の偽装献金問題であろう。読売新聞は十二月一日付けの一面トップ記事で、実母から鳩山首相側への資金提供は2002年から六年余で総額十一億円を越えていると報じている。
この問題を追及している東京地検特捜部は、すでに関係者から事情聴取を行っている。
まさに崖っぷちに立たされた鳩山首相だが、しぶとく生き残りが出来るかどうか、特捜部の調べ次第となった。ご本人が政権を投げ出さないかぎり内閣は倒れないという期待感が鳩山側近にはある。同じ期待が自民党内にもあるという。
麻生続投で総選挙で大敗した自民党が、鳩山続投でリベンジを狙う気持ちは分からぬでもないが、自民党の脱皮が出来ないまま、敵失に期待をつなぐのは虫がよくはないか。柳の下に二匹のドジョウはいない喩えもある。それにしても、この年の瀬は波乱ぶくみの様相となっている。
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