米海兵隊普天間飛行場の移転をめぐる日米間のきしみは、韓国でも即日、大きく報道された。鳩山首相が年内解決を急がないと指示したことは、「米国側の要求を事実上拒否した」ととらえ、日米両国の対立が深まると認識している。
このように民主党政権が移転先をめぐって右往左往しているため、日米関係の将来について懸念する声が政権内部からも出ている・・・と指摘した。
同紙によれば、岡田外相は「(日米両国の)嫌悪な関係が長く続く可能性がある。外相として非常に懸念している」と述べた。また、各メディアも「鳩山首相がリーダーシップを放棄している」「日米関係よりも内政を重視している」などと批判している・・・と具体的に伝えている。
<沖縄県の米海兵隊普天間飛行場の移転問題をめぐり、4日には米領グアムへの移転案も出るなど、混迷を極めている。鳩山由紀夫首相は「時間をかけて米国側と協議するように」と指示し、「年内に結論を出すように」という米国側の要求を事実上拒否したという。これにより、普天間飛行場の移転問題をめぐって日米両国の対立が深まるだけでなく、民主党と社会民主党(社民党)の連立政権にもきしみが生じるとみられる。
■日米関係よりも、連立与党内部の対立解消が優先?
日本メディアが報じたところによると、鳩山首相は今月3日、岡田克也外相、北沢俊美防衛相と面談し、「新たな移転候補地がないかどうか検討するように」と指示したという。また4日には、記者たちと会った際に、こうした報道内容について認めた。
一方、「米海兵隊を(米領)グアムへ移転する案について、どう考えているか」という質問に対しては、「それはわたしが考えている案ではない」と答え、慎重な姿勢を見せた。だが、「米国による抑止力を考慮した場合、グアムに移転するという案が妥当なものかどうか、検討する必要がある」と述べた。なお、北沢防衛相は来週、グアムを訪問する予定だという。
このように、鳩山首相が年内の移転の決定を認めず、またほかの候補地の検討というカードを切ったのは、第一に日本政界の複雑な事情が背景にある。
連立政権に加わっている社民党の福島瑞穂党首は3日、「“年内の決定を認めない”“沖縄県外に移転する”という連立合意を守らず、日米両国のこれまでの合意通りに進めた場合、連立政権から離脱する」という意向を表明した。グアムへの移転についての検討も、社民党が要求したものだ。もし、社民党が連立政権から離脱した場合、民主党は参議院で有している議席が過半数を下回るため、政局運営に支障を来すことになる。
■米国、早期の結論求める
ジョン・ルース駐日米国大使は4日、「来年にはより幅広い同盟関係の課題に焦点を当てていくことが大変重要だ。現在の課題は迅速に解決すべきだ」と述べ、普天間飛行場の移転問題を年内に解決するよう重ねて求めた。
米国は2006年、自民党政権との間で合意した移転計画に関し、「滑走路を本来の計画よりも50メートルほど海側に移すという譲歩案を用意している」と発表している。だが、普天間飛行場に拠点を置く米海兵隊をグアムへ移転するというのは、米国としては到底容認できないことだ。海外に駐留する米軍の再編計画全体に影響が及ぶためだ。
06年に自民党政権が米国側と合意した内容は、▲沖縄に駐留する米海兵隊の兵士8000人と、家族9000人をグアムへ移転し▲普天間飛行場は沖縄県名護市のキャンプ・シュワブ周辺に移転する-というものだった。
民主党政権が移転先をめぐって右往左往しているため、日米関係の将来について懸念する声が政権内部からも出ている。岡田外相は「(日米両国の)嫌悪な関係が長く続く可能性がある。外相として非常に懸念している」と述べた。また、各メディアも「鳩山首相がリーダーシップを放棄している」「日米関係よりも内政を重視している」などと批判している。(朝鮮日報)>
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4522 基地移転で混迷極める鳩山政権と韓国報道 古沢襄
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