韓国を訪問した民主党の小沢幹事長は、ソウルの国民大学学術会議場で講演し、地方参政権付与法案を政府提出法案として次期通常国会に提出し、早期成立を目指す意向を示した。
この講演で小沢氏は「不安定な要素をはらんでるのが極東地域だ。(日中韓の)3カ国が信頼関係と連携を深めることが大事だ」と述べた。
参政権付与推進派の小沢氏だが、民主党内には「国民主権を否定するものだ」などと付与に反対する保守系議員が存在する。また連立を組む国民新党は付与に反対している。小沢講演が韓国側の期待感を高め、言質を与えた形になる恐れがある。
<【ソウル近藤大介】韓国を訪問している民主党の小沢一郎幹事長は12日午前(日本時間同)、ソウル市の国民大学学術会議場で、約250人の学生らに講義した。小沢氏は会場からの質問に答え、永住外国人への地方参政権付与について「日本国として政治姿勢を示す意味でも、政府提出の法律として出すべきだ。来年の通常国会には現実になるのではないか」との見通しを表明した。地方参政権付与法案を政府提出法案として次期通常国会に提出し、早期成立を目指す意向を示した。
講義は「新たな日韓関係と、それを担うリーダーの育成」がテーマ。小沢氏は日韓併合以来36年にわたった日本の植民地支配について「日本国、日本国民として謝罪をしなければいけない歴史的事実だった」と謝罪。その上で「不安定な要素をはらんでるのが極東地域だ。(日中韓の)3カ国が信頼関係と連携を深めることが大事だ」と述べ、北東アジアの安定に日中韓の緊密な連携が不可欠との認識を示した。
今後の日韓関係について小沢氏は「両国が信頼関係を確立できれば、北東アジアや世界の安定と平和のために、大きな歴史的使命を果たすことができる」と述べた。併せて、リーダーに求められる要素として、高い志や先見性、責任など5条件を挙げ、「『ふるきを訪ね、新しきを知る』という言葉がある。歴史の教訓から学び取ることが大事だ」と語った。(毎日)>
<韓国訪問中の民主党の小沢一郎幹事長は12日、ソウル市内の国民大学で講演し、永住外国人に地方参政権(選挙権)を付与する法案について「日本政府の姿勢を示す意味でも、政府提案として出すべきだ。鳩山由紀夫首相も同じように考えていると思う。来年の通常国会でそれが現実になるのではないか」と述べ、来年1月召集の通常国会に政府が法案を提出し、成立させる見通しを示した。
また、「日韓に存在するいくつかの問題を解決しなければならない。日本が積極的に解決策を提示しなければならない立場にある」と述べ、参政権法案成立に意欲を示した。
だが、小沢氏のこうした発言は、韓国側の期待感を高め、言質を与えた形になる恐れがある。民主党は先の臨時国会で法案を議員立法で提出することを検討したが、党内の保守系議員や一部世論の反発で提出を見送った経緯があるからだ。
小沢氏や首相、岡田克也外相ら閣僚、民主党幹部の多くは、参政権付与推進派だ。だが、党内には「国民主権を否定するものだ」などと付与に反対する議員が存在する。
このため、同党の意思統一は難航し、衆院選マニフェスト(政権公約)にも盛り込まれなかった。平野博文官房長官は、政府提案には与党合意が必要との考えを示しているが、国民新党は付与に反対している。
こうした中、政府・民主党首脳会議は11月12日、法案の扱いを小沢氏に一任したが、小沢氏が講演で語った見通し通りに事態が進むかは不透明だ。
一方、小沢氏は講演で、日本の朝鮮半島統治について「現代史の中で不幸な時代があった。日本国、日本国民として謝罪しなければならない歴史的事実だ」と述べた。その上で、「そのことのみを言い続けていては両国の将来によい結果をもたらさない。過去の問題を乗り越え、友好親善関係、連帯が必要だ」と強調した。
小沢氏は夕方から、韓国大統領府での李明博大統領との非公式な夕食会に臨み、13日に帰国する。(産経)
杜父魚ブログの全記事・索引リスト
4573 小沢氏が韓国講演で外国人参政権法案で言質 古沢襄

コメント
いつも貴ブログを拝見し、勉強させていただいています。このたびの貴ブログのご趣旨に関連して弊ブログをトラックバックさせて頂きました。よろしくお願い致します。ミケ