小生はチビ助である。カミサンになぜ俺を選んだのかと問えば「邪魔にならないから」という。機能が同じなら燃費効率が良くて場所もとらないハイブリッドのコンパクトカーがいいと言うのと、まあ似たようなものか。ま、小生は掃除機レベルだけどね。
極東のちっぽけな島国、日本。国土のほとんどが山岳で、可住地面積はわずか22%。この狭いところにへばりつくようにして1億3000万の民が暮らしている。同じような大きさの英国はなんと国土の91%が可住地である。大英帝国の豊かさの基本は日本の4倍の国土だと言ってもいいだろう。
と、長年思っていたが、どうもそうとは言えないようだ。「小さいことはいいことだ」で、重厚長大な国土よりは、小生のような軽薄短小、早撃ちマックのほうがえらく効率がいいようである。口舌の徒の小生が言っても誰も信用しないが、環境庁のサイトにはこうあるから多分真実だろう。
<可住地の狭小な我が国の国土条件が経済社会の高密度化を加速化してきた。それと同時に我が国の豊かな自然が高密度化を可能にしてきたという条件も見逃すことができない・・・
可住地面積当たりの国民総生産額は、日本は、欧米主要国で一番高い西ドイツの約4倍。東京都は西ドイツ平均の約63倍、大阪府は約33倍に達している>
すさまじい! 山紫水明で温暖という自然条件も幸いしているためだが、「小さなスペースに最高の技術を密集させる」という、日本人が得意とするテクノロジーは国土活用についても言えるのだ。
国土がいくら広くても住めなければ意味はない。中国は日本(36.4万平方キロ)の約25倍、956万平方キロの面積があるが、居住可能な国土の面積は、日本が8万平方キロ(1平方キロあたり1625人)、中国は国土の10%に過ぎず95.6万平方キロ(1平方キロあたり1359人)だから、人口密度を見ると25倍の国土の割に意外に建て込んでいるのである。
<中国の土地は広大で資源も多用かつ豊富に見えるが、可住地面積は国土の10%に過ぎず、水や耕作地を始めとする生産資源的要素を持った環境資源は相対的に不足している>(ITEPEC ASIA 2002と上海最新環境事情視察団)
国土が広すぎてコンパクトではないから非常に非効率で、エネルギー効率が日本の10分の1というのもうなずける。
国際通貨基金による世界のGDP(国内総生産、2008)合計は60兆6890億ドル(6000兆円)。上位はこうだ。(シェア)
1 アメリカ 14兆2640億ドル(1400兆円)(23.5%)
2 日本 4兆9230億ドル(8.1%)
3 中国 4兆4010億ドル(7.2%)
4 ドイツ 3兆6670億ドル(6.0%)
5 フランス 2兆8650億ドル(4.7%)
6 イギリス 2兆6740億ドル(4.4%)
1人当たりのGDPは世界平均で9104ドル(90万円)で、上位はどうも金融バブルとオイルマネーみたいである。
1 ルクセンブルク 11万3043ドル(1100万円)
2 ノルウェー 9万5061ドル
3 カタール 9万3204ドル
4 スイス 6万7384ドル
15 アメリカ 4万6859ドル
23 日本 3万8559ドル(385万円)
104 中国 3315ドル(33万円)
「パンツ1枚になっても核武装をする」と中共は軍事力の向上に国力の多くを注いできたが、この数字を見る限りは一部を除いてほとんどの国民は生活に追われている。中共はこの格差、絶対的貧困を是正しなければ遅かれ早かれ崩壊するしかない。
「和諧社会(調和のとれた社会)」「小康社会(いくらかゆとりのある社会)」を実現させると中共幹部はアピールしているが、「日本を抜いて世界第2位の経済大国になる」と息巻いている人がパンツ1枚というのではいかがなものか。
空母や原潜よりも国民にズボンとシャツをまず提供するのが政治だろう。北じゃああるまし、いつまでも「先軍思想」ではとても世界からは敬意を表されない「異形の大国」のままである。普通の国への革命が求められている。
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