民主党の小沢幹事長は迷走する鳩山首相に”助け船”を出したつもりなのであろう。突然、沖縄本島と台湾のほぼ中間にある「下地島」に普天間移設の候補地として持ち出した。北沢防衛相は10月、井上地方協力局長を派遣し、沖縄県の伊江島などとともに視察させていたという。
社民党の重野幹事長は重ねて米領グアム移設案を主張したという。米国側は日米合意の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部の移設を譲る気配がない。小沢氏の鶴の一声が本当に”助け船”になるのか分からない。鳩山首相がまたブレるのかもしれない。
忘年会の酒飲み話なら、かなり無責任な放言といえる。川がない絶海の孤島だから、近隣の伊良部島から水道のパイプラインを架設するか、井戸を掘るしかない。牛や馬並みに扱われる在日米軍が納得するか、どうか。キャンプ内にバアなどの慰安施設も必要になる。
<民主党の小沢一郎幹事長は29日夜、東京都内で開いた与党3党の幹事長・国対委員長の忘年会で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について「(同県宮古島市の)下地島に使っていない空港がある」と述べ、現行計画に基づく米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に代わる移設先として、下地島を検討すべきだとの認識を示した。
小沢氏は会合で、社民党の重野安正幹事長に対し、普天間飛行場の移設先について「あなたのところ(社民党)は、沖縄県だったら全部駄目なのか」と質問。重野氏が米グアム移設案を重ねて主張したところ、小沢氏が下地島案に言及したという。小沢氏は「きれいな海を埋め立てるのは駄目だ」とも語り、現行案での決着に否定的な考えを示した。
下地島は沖縄本島と台湾のほぼ中間にある。3000メートルの滑走路を持つ下地島空港(79年7月開港)があるが、現在定期便はなく、航空会社がパイロットの離着陸訓練などに利用してきた。普天間飛行場の移設先として浮上したこともあり、北沢俊美防衛相は10月、井上源三地方協力局長を派遣し、沖縄県の伊江島などとともに視察させていた。
忘年会には、民主党から小沢氏のほか、山岡賢次国対委員長、社民党からは重野氏と辻元清美副国土交通相、国民新党から自見庄三郎幹事長と下地幹郎政調会長がそれぞれ出席した。小沢氏は席上、来夏の参院選後も3党連立体制を続ける意向を示したという。(毎日)>
<下地島=提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
座標 北緯24度49分5秒 東経125度8分58秒
面積 9.54km2
海岸線長 11km
最高標高 21.7m
所在海域 東シナ海
島全体が第四紀更新世の多孔質の石灰岩で覆われている。河川はなく、伊良部島との間には幅数十mの狭い水路が約3kmにわたって続く。水路が狭いため航空写真などでは伊良部島と一体の島にみえるが別の島である。南側は単調な海岸で、西側は激しい海食崖が続き、北海岸は下地島空港の滑走路が海に突出し、小さな入り江がある。
15世紀後半に朝鮮の船が宮古島に漂着した記録の中に下地島に比定される「時麻子島」の記述があり、宮古島と下地島など近隣の5島の島民は互いに往来していたという。遺跡は見つかっていないが、当時人が住んでいた事がうかがえる。
また、古琉球の頃にはキドマリ村(木泊村)が伊良部島の佐和田にあったとされ、村跡が残る。この村は古琉球の間に津波で壊滅したとされるが、16世紀の嘉靖年間に喜屋泊与人に関する記述があり、この喜屋泊が木泊とするならば当時まで村が存在したと考えられる。
近世初頭に伊良部村の伊安姓国仲与人が八重山で牡牛・牝牛を2匹購入してきて放牧したといい、以降は牛や馬の牧場があった。乾隆32年(1767年)に与世山親方は、馬が風雨や寒暑をしのぐためにアダンや諸木を植えるよう指示している。
乾隆34年(1769年)に伊良部島との間に佐和田矼(ナカユニ橋)が築かれたが、乾隆36年の八重山地震にともなう明和大津波により一部が破壊された。この津波では下地島に13丈(約40m)もの高さの大波が打寄せ、西岸の帯岩などが打上げられた。平坦なため放牧地や畑が水没し、馬や牛、羊などが溺死している。
観光スポット
通り池
サーモクラインによって色が変わって見え、古くから神話が伝わる幻想的な池。中央に天然の石橋が架かり、二つに分かれているように見える。水中の洞窟から海へと繋がっており、絶好のダイビングスポット。県の天然記念物。周辺にはカルスト地形のカレンフェルトが発達している。
帯岩
1771年(明和8年)に起きた八重山地震の際に打ち上げられたと伝わるもの。人が帯を締めているように見えることから、この名称がついたとされる。現在は島の信仰の中心。
白鳥崎
伊良部島の北部の岬。サンゴ礁が下地島の北海岸から続く。
下地島空港
日本国内唯一のパイロット訓練飛行場。ジェット機のタッチ・アンド・ゴー(離着陸訓練)の見学が可能。>
<民主党の小沢一郎幹事長が与党幹部らとの会談の中で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、同県の下地島(宮古島市)、伊江島(伊江村)を移設候補地とする案に言及していたことが30日、分かった。
両島とも過去に検討されながら見送られた経緯があり、小沢氏の発言を受けて再浮上するかは見通せない。(共同)>
<民主党の小沢一郎幹事長が29日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先として下地島(同県宮古島市)に言及したのを受け、政府・与党で作る沖縄基地問題検討委員会の検討対象となる可能性が出てきた。
社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相は30日、「それも含めて検討する。他党の提案は考慮する」と記者団に表明。「社民党としては県外・国外移設の中で候補地を探したい」とも語った。
北沢俊美防衛相も同日、記者団に「小沢氏の意見も協議の大きな課題にはなる」と述べる一方、「キャパシティーの問題がある」と否定的な姿勢も示した。鳩山由紀夫首相は記者団に「検討委の議論に委ねている」と述べるにとどめた。(毎日)>
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4714 普天間移設:小沢幹事長「下地島」提起 古沢襄

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