4784 インターネットが繋がらないウィグルとチベット 宮崎正弘

欧米紙、いずれもトップニュースは「グーグルの中国撤退」報道だが。大騒ぎの片隅で中国はウィグル自治区治安対策予算を二倍に。
グーグルは中国のおける検閲に抗議し、撤退を含む方針で北京に厳重に抗議している。欧米のマスコミは、これをいずれも大きく取り上げている。
そのグーグルはおろか、インターネットが繋がらない地区がある。ウィグルとチベットである。
中国は新彊ウィグル自治区における独立運動を封じ込め、活動家を片っ端から逮捕して、数十人をすでに処刑。世界の人権運動団体から非難されても平然として、つぎに治安対策のために予算を倍加し、4億2300万ドルとする。
7月5日のウルムチ暴動一周年に大規模な騒動が起きるのではと非常な緊張で警戒している。
ウィグルの騒擾は「分裂主義者(独立運動家のことを中国はこう定義する)、宗教過激派、テロリストという三つの勢力の策動」と中国共産党が一方的に決めつける。
反漢族感情、一党独裁への不満、共産党の冨の独占、資源盗掘などの基本問題を一切、理解していない遣り方だ。 
その新彊ウィグル自治区政府は、ウルムチのみならず、ホータン、イリ、アクスなどで厳戒態勢を続けているが、アルカィーダに繋がるイスラム組織は、世界各地で中国人を狙うテロ行為を宣言しており、漢族とウィグル族を含むトルコ系ムスリムとの対立は収まる気配もない。
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