4877 千葉景子さんの法相起用はおかしい 古沢襄

阿比留瑠比さんが自身のブログで「国会周辺で配られた千葉法相に関するビラ」を写真入りで紹介している。
http://abirur.iza.ne.jp/blog/
千葉景子(ちば・けいこ)さんは日本社会党→社会民主党→民主党と”三段跳び”した弁護士。鳩山内閣の法務大臣に起用された時には違和感を覚えたものである。
二〇〇四年参院選挙で神奈川選挙区から立候補して四選したが、その選挙戦で労組による票のとりまとめのための買収工作があったとして、関係者が逮捕されて懲役一年六月・執行猶予五年の有罪判決を受けている。”法の番人”たる法務大臣としてはふさわしくない。
身体検査をしたのだろうが、ご本人は関係ないと鳩山首相が思ったのだろう。まさか指揮権発動のための”使い捨て大臣”という起用ではあるまい。民主党の次の内閣では男女共同参画人権総務大臣、法務大臣だったから、深く考えもせずに起用したのであろう。
だが就任後、法務大臣による検事総長への指揮権については「慎重にしなければならないが、検察の行き過ぎがあれば指揮権の発動は制度としては認められている」と、歴代法務大臣より踏み込んだ考えをわざわざ示した。言わずもがなの発言である。
昨年十一月の国会で鳩山首相の脱税疑惑について、自民党の棚橋泰文議員が質問したが「憲法第75条(国務大臣は在任中、内閣総理大臣の同意が無ければ起訴されない)と言う条文を存在しない」と珍妙な答弁をしている。これは法務大臣秘書官から憲法の条文を見せられ、発言を訂正してことなきを得た。
北朝鮮による日本人拉致問題の容疑者・辛光洙の釈放問題では「在日韓国人政治犯釈放の要望書」(一九八九年)に署名しているが、このような人物を法務大臣に起用しておいて、鳩山首相が拉致解決のために訪朝を模索するのは噴飯ものではないか。
千葉法務大臣は国会答弁で「北朝鮮工作員の味方であるように言われるのは心外である」と述べたが、署名の撤回については「調査中であり返答できない」という主張を繰り返している。阿比留瑠比さんが指摘した国会周辺で配られた千葉法相に関するビラは、単なる誹謗中傷の類ではない。
杜父魚ブログの全記事・索引リスト

コメント

タイトルとURLをコピーしました