5031 北朝鮮国境から21キロ地点でM6・9の地震  古沢襄

韓国の朝鮮日報はロシアと北朝鮮国境で、ロシア側に約21キロの地点でマグニチュード6・9という強い地震が発生したと報じている。
朝鮮半島は日本列島に比して地震の回数が少ない特徴があった。韓国気象庁のデータによっても一九八〇年代の地震発生回数は南北合わせて157回、1990年代に259回。それが2000年代になると436回に急増。
昨年は一年間に60回の地震が発生、過去の地震観測史上、最多の年となった。今年もわずか一ヶ月半で6回の地震が発生している。このうちマグニチュード4以上が韓国で発生したという。
地震発生の原因は、日本列島と同じ太平洋プレートがユーラシア・プレートの下に入り込んで発生するメカニズムにあるといわれる。
<18日午前10時13分ごろ、ロシアと北朝鮮の国境からロシア側に約21キロの地点で、マグニチュード6.9という強い地震が発生した。米国地質調査所(USGS)の観測資料を基に、韓国気象庁が発表した。震源地は北緯42.7度、東経130.9度(ロシア・ウラジオストク南西110キロの地点)で、北朝鮮・中国・ロシアの3カ国国境が接する地域だ。
だが、気象庁は「今回の地震は、マグニチュードは大きかったが、地下562.5キロという深い地点で発生したため、実際に体に感じた震度は2程度だった。天井からつり下げられている物体が少し揺れたり、止まっている車が少し揺れたりする程度なので、北朝鮮に人命や建物崩壊などの被害はほとんどなかっただろう」としている。
マグニチュードとは地震そのものの規模、震度は地表面で感じられる揺れの強さを現す単位だ。震源からの距離や周辺の地形などにより、同じマグニチュードの地震でも震度は変わる。普通、マグニチュード6以上7 未満の地震の場合、震度8-9に相当し、建物が崩壊したり、地割れが起きたりするが、今回の地震については「震源が非常に深かったので、この地震による被害はなかっただろう」と気象庁では言っている。
北朝鮮との国境に接する地域で発生した今回の強い地震で、「韓半島(朝鮮半島)も地震の安全地帯ではない」ということがあらためて立証された。気象庁関係者は「今回の地震は太平洋プレート(地殻と上部マントルが合わさった岩盤)がユーラシア・プレートの下に入り込んで発生した自然地震。この一帯ではマグニチュード6以上の地震が2年に1回の割合で発生しており、韓半島でも強い地震が起きる可能性は常にある」と話している。
事実、韓半島での地震は増えている。本紙が気象庁のデータを分析したところ、1980年代に発生した地震の回数は、南北合わせて157回だったが、90年代には259回、2000年代には436回と急増している。昨年1年間には計60回の地震が発生、気象庁が地震観測を開始した78年以来、地震発生回数が最も多かった。今年も、わずか1カ月半の間に地震が8回発生しており、昨年(月平均5回)とほぼ同じペースを記録している。(朝鮮日報)>
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