5196 ちょっと季節外れに飛び立ったなあ・・・  古沢襄

参院自民党の谷川秀善・幹事長はお坊さんなのだが、一口寸評が的を射ていて、いつも思わず笑ってしまう。テレビで真面目な顔をしながら、鳩山邦夫氏の離党を評して「鳩山さんは渡り鳥みたいなもんですから。ちょっと季節外れに飛び立ったなあ・・・」。
鳩山氏の行動は与謝野馨氏、桝添要一氏にとっても”早過ぎる離党”だったのだろう。戸惑いがありながら、突き放す物言いにならない言い回しに苦労している。これが野党となるとみんなの党の江田憲司幹事長の様に「自民党の断末魔の動きではないか」と手厳しい。
そんな中で”ちょっと季節外れに飛び立ったなあ・・・”の寸評は、谷川氏のほのぼのとした人柄が出ている。この人、かなりの役者さんである。
<新党結成を目指し自民党に離党届を提出した鳩山邦夫元総務相は16日、連携相手として期待を寄せる与謝野馨元財務相らとの接触を重ねた。鳩山氏は現職国会議員5人の確保に自信を示すが、今のところ具体的な同調の動きはない。
「まだ、これからですよ。すべては」。鳩山氏は16日午後、側近の河井克行自民党衆院議員と都内の個人事務所で会談後、記者団にこう語り、新党結成には持久戦覚悟で臨む姿勢を示した。河井氏のほか、自民党では岩屋毅、古川禎久、武田良太、田村憲久の各衆院議員が鳩山氏に近いとされるが、現時点で鳩山氏支持を明言した議員はいない。鳩山氏の突然の離党表明に戸惑っている様子だ。
16日午後の衆院本会議の最中も、鳩山氏は議場内で、与謝野氏や無所属の平沼赳夫元経済産業相と相次いで言葉を交わした。離党の経緯や今後の対応などについて説明したとみられる。第三極の結集を狙う鳩山氏にとって、とりわけ与謝野氏らとの連携は頼みの綱。
しかし、同氏側近の後藤田正純衆院議員は記者団に「唐突に離党する動きは同調できない」と言い切った。また、平沼氏は鳩山氏に皮肉交じりにこう声を掛けた。「あなた、随分とオープンにしゃべっちゃったんだね」。一方、自民党内では、実母から多額の資金提供を受けていた問題をめぐり、鳩山氏への批判が噴出。「鳩山由紀夫首相も邦夫氏も脱税疑惑は同じ。離党したから追及しやすい」(礒崎陽輔参院議員)と、国会での証人喚問を求める声すら上がった。
政界再編への意気込みとともに自民党を飛び立った鳩山氏。自らを「正義を貫く白いハト」と語るが、自民党の谷川秀善参院幹事長は記者会見で、冷ややかにこう評した。「鳩山さんは渡り鳥みたいなもんですから。ちょっと季節外れに飛び立ったなあ」。同じ野党のみんなの党の江田憲司幹事長は「鳩山氏との連携はあり得ない」としつつ、「自民党の断末魔の動きではないか」と混迷する自民党を切って捨てた。(時事)
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