5202 オバマ政権下でアメリカの地位は下がった 古森義久

アメリカは世界でいまどう認識されているか。一般には、ブッシュ政権時代にはアメリカへの世界の評価は低くなり、オバマ大統領が出てきて、アメリカへの評価が高くなった、という説が広まっていました。
しかしこの説は根拠のない俗説であることを証明するような世論調査の結果が出ました。少なくともアメリカ国民の多くは、オバマ政権下で世界におけるアメリカの地位や評判はブッシュ政権時代よりも下がってしまったと感じている、というのです。
【ワシントン=古森義久】米国民の過半数が、「オバマ政権下の米国は前ブッシュ政権時代よりも世界で地位が下がった」と感じていることを示す世論調査結果が9日、公表された。
世論調査は、民主党系の政治活動組織「民主主義軍団」と「第三の道」が合同で2月20~24日、全米で約1千人の有権者を対象に実施した。
調査結果によると「オバマ大統領が誕生してからの13カ月間に世界における米国の地位が下がったと思う」と答えた人が全体の51%、「そうは思わない」という人が41%だった。
この結果はオバマ大統領が欧州各国やアフリカ、アジアの各地で人気を高め、ノーベル平和賞までをも受けたことからすると、意外だとみられている。
一方、「国家安全保障に関しては民主党、共和党のどちらをより信頼するか」という質問に対し、民主党という答えが33%、共和党が50%という結果が出て、大きな差が判明した。
昨年5月の同じ調査では民主党41%、共和党43%という数字だったから、オバマ政権がこの10カ月ほどで安全保障についての国民の信頼をかなり失ったことになる。
また、「米国は今、正しい進路上にあると思う」と答えた人が31%、「間違った進路上にあると思う」と答えた人が62%に達した。
こうした調査結果はオバマ大統領に対する支持率の最近の一貫した低下と整合しており、オバマ政権と民主党全体に深刻な課題を突きつけた形となった。
杜父魚ブログの全記事・索引リスト

コメント

タイトルとURLをコピーしました