5207 北朝鮮のミサイルの新たな脅威 古森義久

北朝鮮で中距離弾道ミサイルを増強する動きがアメリカ、韓国両政府によって探知され、それぞれに警戒が表明されています。わが日本はどうなのでしょうか。
【ワシントン=古森義久】北朝鮮による新鋭の中距離弾道ミサイル指揮の独立師団新設に対し米軍当局が日本国内や米領グアムの米軍基地への北朝鮮のミサイル脅威を増す動きとして警戒していることが13日、明らかにされた。
2007年に配備が始まった同ミサイルの司令部としての新師団の創設は朝鮮有事の際の米軍や日本への攻撃能力をさらに増強するためだという。
北朝鮮の人民軍がこのほど中距離弾道ミサイル部隊のための特別な師団を司令部機構とともに創設したことは韓国で報じられ、米国でも軍当局により確認された。
ミサイル師団の新設についてワシントンの大手研究機関「ヘリテージ財団」上級研究員のブルース・クリングナー氏は13日、「北朝鮮のミサイル新部隊は拡大するミサイル脅威を反映する」という緊急の報告を出して、米軍当局の見方を明らかにした。
同氏は米中央情報局(CIA)で朝鮮半島専門官を20年ほど務め、米当局の対北朝鮮政策に通じている。
クリングナー氏は米軍当局の情報として、北朝鮮の新設師団は人民軍だけでなく朝鮮労働党の最高指導部も関与する中距離弾道ミサイル「ムスダン」の管理、配備、発射を責任とする新組織だと記している。
ムスダンはその存在が確認された地域の名をとった米側の命名。米軍の評価だと、ムスダンは不明の点もまだあるが、射程距離2800キロから4800キロ、道路可動の単段階飛行の弾道ミサイルで、現在では数基が実戦配備されたとみられる。
報告は米軍の見方として師団新設は北朝鮮の攻撃に対して米軍が韓国を支援して軍事行動をとろうとする際、北朝鮮が日本本土、沖縄、グアムの米軍基地を攻撃して、その空軍力と海軍力を封じる能力を増すという戦略の表れだと指摘している。
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