民主党の小沢一郎幹事長は25日、福岡市内のホテルで記者会見し、一部の閣僚から小沢氏批判が出ていることについて「国務大臣は国務について専念していただければいい。私どもは党務だ。それぞれの分野でそれぞれが全力を尽くすのが挙党一致だ」と不快感を示した。
枝野幸男行政刷新担当相や前原誠司国交相、仙谷由人国家戦略担当相らが、閣議後の記者会見などで小沢氏に批判的な発言をしていることが念頭にある。それを許している鳩山首相に対する不満が表面化した。
鳩山首相は低迷している内閣支持率を回復するために、好評だった「事業仕分け」劇の第2弾を演出しようとしている。このために小沢幹事長と会い、衆参両院の新人議員を仕分け人に起用する案が「基本的に(党側から)オーケーをいただいた」と説明した。
これについても小沢幹事長は福岡の記者会見で「1年生143人(全員)が政府のポジションに入れるわけもない」とにべもない。側近の山岡国対委員長はが平野官房長官に、新人議員は事業仕分けに直接関与させないと釘を差した。
僅か一日で消え去った新人議員を仕分け人に起用する首相案となってしまったが、鳩山首相は「(新人議員に)仕分け人になれと言っているわけではない」と後退発言。言葉の軽さは、今に始まったことではない。
<政府が4月下旬から開始予定の「事業仕分け」第2弾をめぐり、鳩山由紀夫首相が小沢一郎民主党幹事長に求めた新人議員を仕分け人に起用する案が、わずか1日で立ち消えの方向となった。小沢氏ら執行部が難色を示したためだ。
首相は24日の政府・民主党首脳会議で「(衆参両院の)1期生を総動員して、独立行政法人、公益法人見直しに力を貸してほしい」と提案、記者団に「基本的にオーケーをいただいた」と説明した。ところが、25日夕には「(新人議員に)仕分け人になれと言っているわけではない」と発言を後退させた。
小沢氏は同日午後、福岡市内での記者会見で「1年生143人(全員)が政府のポジションに入れるわけもない」と指摘。これに先立ち、山岡賢次国対委員長が国会内で平野博文官房長官に、新人議員は事業仕分けに直接関与させない方針を伝えた。小沢氏と距離を置く議員からは「小沢執行部が、チルドレンに手を突っ込まれるのを嫌ったのだろう」との見方も出ている。(時事)>
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